中学3年の中井聡子(姫野花春)は慢性鼻炎で耳鼻科に通っていたが、そこに女子に人気のある同級生に出会ったことから、恋をしてしまう。
国語教師(吉田羊)から作文を書くよう勧められた彼女は自分の初恋物語に着手するが、初恋相手に対する妄想で頭がいっぱいになってしまう。
姪と韓国カルチャーを愛する35歳の西田沙都子(有村架純)は、映画配給会社の宣伝部で働いている。6年目になる不倫相手(オダギリジョー)とは倦怠期を迎えている彼女は、自分の人生を振り返りながら不倫の日々についてつづっていく。
55歳の飯島里子(石田ひかり)は子育てがひと段落し、ようやく自分の時間を持てるようになった。かつて作家になる夢を抱いていたことを思い出した彼女は、自分の初恋の物語をノートに書きはじめる。
長編映画デビュー20年の沖田修一監督が、年齢も育った環境も異なる3人の「さとこ」という女性の「書き始める人生」が交差していく様子を描いた人間ドラマ。
出だしのシーンでギョッとなった。このシーンで中学3年の中井聡子の話に心を鷲掴みにされた。中学生らしい中学生でどこも「無理」をしていない。ここに出てくる家族風景、女子中学生の会話、不思議な雰囲気を纏った女先生(吉田羊)が絶妙だった。
吉田羊さんは『白鳥とコウモリ』にも出ているが、こちらは今年の助演女優賞レベル。
他二つの話も良かった。
沖田修一監督は『南極料理人』からのファン。俳優さんを選ぶ力量はこの作品にも伺える。

