大阪の下町で暮らす自閉スペクトラム症の兄・大貴(安田章大)と結婚を目前に控えた妹・希(のん)の物語。
兄は周囲のサポートを受けながら清掃の仕事に就き、アパートでひとり暮らしをしている。毎日の生活は全て平行と垂直に行動するこだわりようだ。
一方の妹はのカウンセラーの資格を持って毎日忙しく過ごしている。兄と毎週水曜7時ちょうどの夕飯の約束も遅れがち。だが、お互いを想う気持ちはたっぷりある。
そんな二人、変わらないと思っていた日常が希の結婚話をきっかけに静かに揺れ始めて……。
本作は、兄役の安田章大が山野海のオリジナル脚本に深く感動して企画を持ち込んだことから始まった。
監督は『かぞくのひけつ 』『毎日かあさん』の小林聖太郎。自閉スペクトラム症の専門家に監修を仰ぎながら、約2年をかけて映画化を実現させた。
兄妹の人生の転機を、現在と過去を交互に照らしながら、日常の延長線上にある危う さ、気が付かないうちに発する無理解な言葉など、現代の冷たい社会が生み出す歪みも現実的に描かれている。

