とある町の高齢者施設「異人坂クリニック」で「廃用身」をめぐって漆原院長(染谷将太)が考案した治療が密かに行われていた。
今までの常識を覆す「身体のリストラ」によって、憑き物がとれたように、身も心も軽くなった、性格が明るく、柔らかくなった などと予想外の作用が起こった。
ところが、内部告発が週刊誌に流出し、ある患者宅で発生した衝撃の事件が、すべてを暗転させていく。
人生百年と言われている今、幸福で健やかな老後を送ることが「大海で針を探す」ぐらい難しいということはわかっているつもりだったが、この作品を見て思わず逃げ出したくなった。
題名の廃用身(はいよう-しん)】とは麻痺などにより、回復見込みがない手足のこと。
それを……あぁ……これ以上書くのが怖い。そんな外科医を冷静に演じる染谷さん。あまりに上手いので嫌いに?なりそうに。
原作は終末医療の最前線に立ち続けてきた原作者・久坂部羊自身の経験から生まれた。
まるで悪夢を見ているような作品。

