ろう者のアンヘラ(ミリアム・ガルロ)と彼女の優しい夫エクトル(アルバーロ・セルバンテス)は、手話で心を通わせている。
陶芸工房で働くアンヘラは、心地よい土の匂いと気を許せる仲間たちに囲まれながら、静かで平穏な日々を過ごしていた。
ところが「幸せな出来事」がきっかけになって、彼女の日常は少しずつ壊れはじめる。
疎外感に揺れながら、聴こえない世界とその外側で起こるいろいろな出来事に孤独感を募らせていく。
ネタバレになってしまうが、「幸せな出来事」とは妊娠のこと。もちろん2人は大喜び。だが育てるところからアンヘラは孤独になって行くのだ。手話で意思のやりとりをしていたが、子どもと夫、夫の両親の会話にはおいてきぼりになって、そのことが彼女にとって阻害されているように感じたのだ。
そんなことなどが、きめ細かに描写されていた。
先週見た香港映画『私たちの話し方』では 手話、口の動きを見て理解する、人工内耳をつける。の3通りあったが、それら全部必要なことなのか……と思うようになった。
ろう者の俳優でリベルタ監督の実妹であるミリアム・ガルロが主演。
★2025年・第75回ベルリン国際映画祭にてパノラマ部門の観客賞とアート・シネマ賞受賞。
★第28回スペインマラガ映画祭にて「金のビスナガ(最優秀作品賞)」および観客賞・主演女優賞・主演男優賞などを受賞。

