🎬『シックス・ウィークス』ノエミ・ヴェロニカ・サコニー監督/ハンガリー/96分/日本初上映
有望な卓球選手の高校生ゾフィ(カタリン・ロマーン)は、情緒不安定な母ベアと幼い妹メシの3人暮らし。すでに中絶ができない時期に妊娠が判明したゾフィは、子を望む夫婦に養子に出すことを決意するが……。
ゾフィは卓球で将来はオリンピックを目指すことだけを考えていて、ハッキリと自分の意志で養子に出すことを決めている。ちょっとふしだらな母ベアはその判断に賛成できないと思っていても、ゾフィに何も言えない。
あまりお腹の膨らみが目立たないタチのゾフィは、ヘルニアの手術という表向きの理由で卓球練習を休むが、指導者、ペアを組む親友には真実を話している。そんな彼女が「やっぱり養子縁組は取りやめにします」と言える期日までの気持ちの変化をカタリン・ロマーンが見事に演じていた。
カメラマンのセンスがとてもよかった。卓球練習所の大きなガラス窓が2回映ったがシンメトリーの美しさにうっとりした。
🎬『ミミック』高濱章裕監督、脚本、撮影、編集/28分/世界初上映
まだ若い男性(沖田裕樹)だが家も職も金もない彼は、捨ててあるタバコを吸って、コンビニのゴミ箱から食べ物を漁って、ホームレスたちが集まる公園で無駄話をしている毎日。寝る所は自分で小屋がけしたテント生活。
そんな彼が宝くじの高額当選をした。周りの仲間に告げずに、身ぎれいにしてアパートを借りようとするが、なんの証明もないので、生活支援団体に行くことを勧められた。
やっとアパートに住めたが自由はなくて次は仕事探しと言われ、そそくさと元のホームレスたちの溜まり場み舞い戻った。仲間に新品のタバコを差し出して、うまそうに吸う男たち……。
ミミックの意味は「真似する」らしい。先が見えない展開だが、これこそ「現実社会」と言えそう……。

