2021年05月17日

オンラインで「イタリア映画祭2021」(5)『ソーレー太陽ー』『こどもたち』

🎬『ソーレ ー太陽ー』カルロ・シローニ監督/102分

貧乏なエルマンノ(クラウディオ・セガルッショ)は、赤ちゃんを売るためにイタリアに来た妊娠7カ月のポーランド人のレナ(サンドラ・ジマルスカ)とは、お互いに見知らぬ他人だったが、表向き夫婦ということにして養子を望む夫婦に新生児を手渡す闇仕事に関わったが……。

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カルロ・シローニ監督のデビュー作。

ヴェネチア国際映画祭での受賞を皮切りに世界約40カ国の映画祭で上映され、ヨーロッパ映画賞ではEuropean Discovery(最優秀長編初監督賞)を受賞した。

これ、一番泣いた……。エルマンノは無表情、レナは始終不機嫌な物言いや態度。仲介人がエルマンノの叔父さんにあたり、当座の生活費や注意事項をこんこんと言って聞かせていた。

それからの出来事や展開は想像つく話ではあったが、一瞬も目が離せなかった。


🎬『こどもたち』ジュゼッペ・ボニート監督/97分

イタリア映画祭でおなじみの人気俳優コルテッレージとマスタンドレアが、子育てに奮闘しながらも翻弄される夫婦を演じるコメディー。

一人娘のアンナと幸せな生活を送っていた共働き夫婦のサラ(パオラ・コルテッレージ)とニコラ(ヴァレリオ・マスタンドレア)は、2人目の子供ピエトロを授かる。第2子を持つ生活の大変さを友人らからよく聞いていたが、なんとか乗り切れると軽く考えていた。

だが現実は……。

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やっぱり大好きなヴァレリオ・マスタンドレアさんを見られてイタリア映画見たぞーと、上機嫌のミッキー。調べても見たら妻役のパオラ・コルテッレージさんとは婚約していた時期があったそうな……この2人、すごい口喧嘩をする場面やイライラが募って物に当たったりと散々なシーンが多い。妙に息が合ってたなぁ。

コメディー調の作りで赤ちゃんの泣き声を映画を見ている我々に聞かせないように、泣き声をベートーベンの悲愴に置き換えていた。ありがとう!

ミッキーの2人の娘は長女が神経質でビニール音でも泣き始めていて、マンションのブザーは電気を切ったり、電話機を毛布で包んだりしてものすごく苦労したが2番目の子は隣で長女が友だちとワイワイやっててもすやすや寝ていて、起きてもハイハイして姉たちの様子を見ているような子だった。

映画とは反対だったが、2番目が生まれる前までは、生活がどんなに変わるのか不安だった。仕事も減らさないといけないとか母親にどこまで頼れるかも心配の種だった。

映画の夫婦も母親から「今も午後はアンナのお迎えやお稽古事でつぶれていて、午前中もなんてお断り!」とキッパリハッキリ断られている。

ヴァレリオ・マスタンドレアさんのお子ならミッキーが馳せ参じて面倒見たいが……なんて思うほどご苦労なさっていた。
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2021年05月16日

オンラインで「イタリア映画祭2021」(4)『略奪者たち』『私は隠れてしまいたかった』

🎬『略奪者たち』ピエトロ・カステッリット監督、脚本/109分

奥様が映画監督という一家と詐欺に引っ掛かった年老いた母親の一家の二家族及びその周りの方々の話。

二家族だがたくさんの登場人物で頭が混乱。最後でなんとか納得したがもう一度見る根気はない。

監督さんのお父上は名優のセルジョ・カステリットさん。彼も俳優業の傍ら『赤いアモーレ』『ロバの美(イタリア映画祭にも上映された)』など監督もされている。


🎬『私は隠れてしまいたかった』ジョルジュ・ディリッティ監督/120分

20世紀素朴派の画家・アントニオ・リガブエの艱難辛苦の一生をたどる作品。リガブエを演じたエリオ・ジェルマーノは、ベルリン国際映画祭で最優秀男優賞。

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イタリア人移民の子としてスイスに生まれるが、複雑な生い立ちと幼少期から精神を病み、貧困にあえぐ。

ゴッホより不幸な生い立ちで、描く物に身体をも酷使していた。馬を描く時は馬になりきり、鶏を描く時は低位置で鳴き声を出して同化させて描いている。周りはおぞましい様子に顔を背けて、子どもらは好奇の目で見つめていた。

やがて画商の目に留まるが、欲はほとんどなく、遠慮がちに「オートバイがほしいが……」と言うだけ。

最期でやっと人間らしい暮らしになったが、華々しい画面は数シーンしかない。

★同じ素朴派の映画『放浪の画家ピロスマニ』を思い出した。



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2021年05月15日

オンラインで「イタリア映画祭2021」(3)『泣いたり笑ったり』『我らの父よ』

🎬『泣いたり笑ったり』シモーネ・ゴダノ監督/100分

裕福で自由な雰囲気で一風変わったカステルヴェッキオ家と保守的な一般市民のペターニャ家のひと夏のお話。

カステルヴェッキオ家の主人(画商で演じるのは、ファブリツィオ・ヴェンティヴォッリョ)は年寄りでも自分勝手で今まで何人かの女をとっかえひっかえの人生を送って来た。海辺を見下ろす別荘地に大きな家をかまえて悠々自適だ。

その同じ敷地に離れがあって、そこにひと夏の間、ペターニャ家(漁師で魚屋を息子と一緒に営んでいる、演じるのはアレッサンドロ・ガスマン)に貸すことにした。

そして、カステルヴェッキオ家の当主は親戚一同を集め、重大な発表があると言い皆を別荘に呼ぶ……。

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LGBTQを題材にしたコメディーと最初に紹介されているのでちょっと残念。わからないままで見るともっとドタバタ喜劇も盛り上がったのではないかと思う。

だけど喜劇と思って見ていると周りで寂しく取り残されている人がいたり、この人は傷ついているはずと思っていたら意外と達観していたりと人物描写は抜かりなかった。

🎬『我らの父よ』クラウディオ・ノーチェ監督/121分

1976年のローマ。10歳の少年ヴァレリオは目前で警視総監の父が撃たれるところを見てしまった。そこでは襲ったテロリストの一人の死の瞬間も垣間見たので、そのことを思い出す度に呼吸が荒くなり、過呼吸に陥るようになった。

父親(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)はまもなく快復したが、家族は父親の実家のある田舎に引っ越すことにした。

その数日前にサッカーのうまい年上の少年クリスチャンに出会う。友人のいないヴァレリオは彼と急速に親しくなったが、別れもそこそこに家族で引っ越し、父親は時々仕事の合間に帰ってくるようになった。

だが、その引っ越し先にも彼が現れて……。

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イタリアの極左テロ組織「赤い旅団」の時代の中で取り締まる警視総監を父親に持つ少年が経験する物語。

この作品で主演のファヴィーノがヴェネチア国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。今まで観たイタリア映画祭作品で一番妻や子どもら(子は2人)
愛情あふれる表情と振る舞いがひしひしと伝わって来た。

引越し先にやってきた身元がはっきりわからない少年の対してもサッカーをしたりヨットに乗せたりしていた。警視総監(常に5、6人の警護がついている)にしては無防備という点やちょっと理解できないシーンもあったが、この時代の緊張に満ちた空気感がよく出ていた。











posted by ミッキー at 18:48| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする