2025年04月05日

彼の手法は 現在も…… 4月11日公開『ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男』

🎬『ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男』ヨアヒム・A・ラング監督、脚本/ドイツ、スロバキア/128分/4月11日よりヒューマントラストシネマ渋谷、伏見ミリオン座他にて全国ロードショー公開

1933年のヒトラー首相就任から1945年にヒトラー(フリッツ・カール)が自死刷るまでの間、宣伝大臣として、国民を扇動してきたヨーゼフ・ゲッベルス(のロベルト・シュタットローバー)。

彼は初め平和を強調していたが、ユダヤ人の一掃と侵略戦争へと突き進もうとしていたヒトラーから激しく批判され、ゲッベルスは信頼を失う。

愛人との関係も断ち切られ、自分の地位を回復させるため、ヒトラーが望む反ユダヤ映画の製作、大衆を扇動する演説、綿密に計画された戦勝パレードを次々と企画。

国民の熱狂とヒトラーからの信頼を勝ち取るゲッベルスは、独ソ戦でヒトラーの戦争は本格化し、ユダヤ人大量虐殺はピークに達する。

スターリングラード敗戦後、ゲッベルスは国民の戦争参加をあおるが、しかし、状況がますます絶望的になっていく……。

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2018年に公開されたオーストリアのドキュメンタリー映画『ゲッベルスと私』を思い出した。

第二次世界大戦中の1942年から終戦までの3年間を、ナチス宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスの秘書として働いていた女性で103歳。

彼女の見たゲッベルスは「どこから見ても完璧な紳士で、物腰も穏やかなものだったが、一旦、演説をすると途端に何百、何千人の心をとらえる力があった」と語っていた。

その時に感じたゲッベルスの印象と今回の映画の印象にかなりの隔たりがあった。

置かれた立場によっての違いはあると思うが……。

ヒトラーの印象も変わった。ゲッベルス夫婦には宮お互いに浮気相手がいたが、離婚させては国民の手前まずいと思ってか気を使っていたし、マグダ夫人(フランツィスカ・ワイズ)には特に敬意を持って接していた。

最期の決断は彼自身の覚悟の選択であった。わけもわからない罪にない子どもらの映像(当時のフィルムだったと思う)が可哀想でならなかった。

★2024年ミュンヘン映画祭で観客賞を受賞。

posted by ミッキー at 17:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月04日

4月4日公開映画『ファレル・ウィリアムス ピース・バイ・ピース』センチュリーシネマにて

🎬『ファレル・ウィリアムス ピース・バイ・ピース』モーガン・ネビル監督、製作、脚本、編集/アメリカ/93分

♪ゲット・ラッキー ♪ハッピーのヒット曲を出したり、ファッションブランド「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」を生み出し、ルイ・ヴィトンのクリエイティブディレクターとして多方面で活躍してきたファレル・ウィリアムス。

1970年代にバージニアビーチで生まれた孤独な音楽少年が、一歩ずつ前進しながら世界的ヒットメーカーになるまでの半生を「レゴブロック」によるアニメーション。

スヌープ・ドッグ、ケンドリック・ラマー、ジャスティン・ティンバーレイク、グウェ、ステファニーらアーティストたちがレゴ人形の姿で登場。ファレルのキャリアと音楽業界への多大な影響について語っている。

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ファレル・ウィリアムスさんのことは全く知らないが、レゴアニメと聞いて楽しみにしていた。初日2回目の上映はミッキーだけ。♪音やお声は本物、画面はレゴ。海の波の飛沫もレゴ、水中レゴ。見事な映像だった。

内容と画面の「隔たり」はいつのまにか消えていて、カラフルなアニメドキュメンタリー?をたっぷり楽しんだ。


posted by ミッキー at 21:31| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月03日

TBSドキュメンタリー映画祭2025『彼女が選んだ安楽死 たった独りで生き抜いた誇りとともに』

🎬『彼女が選んだ安楽死 たった独りで生き抜いた誇りとともに』 西村匡史 監督/68分

2022年、迎田良子さん(64)は、安楽死するためにスイスに渡った。パーキンソン病の彼女は死の直前、立ち会った記者に語りかけた。

「安楽死することは悲しいことではない。やり残したことは何もないし、本当に幸せな人生だった。やっと夢が叶うのよ」と。

幸せとは言えない幼少期を経て、たった独りで人生を切り拓いてきた迎田さん。難病の老後を誰かに頼って生きるのは嫌だ」という彼女は、なぜ安楽死を選んだのか……。

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長い間、映画を見続けてきたが、実際の「死に際」をスクリーンで見たには初めてだ。見終わってからも(今も)なかなか平静にはなれないでいる。

内容もショックだったが、ミッキーの30代から35年間、おつきあいのあった美容院の先生が晩年にパーキーソン病で苦しんでいたこともあったのを思い出した。

迎田さんの明確な受け答えや生活の仕方を見ていると、介助者がいればなんとかやれそうなのに……と思うが彼女の強い意志、迷いのない表情などをみると、他人にはクチが挟めない「死」の覚悟を感じた。


posted by ミッキー at 16:01| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする