2025年10月20日

山形ドキュメンタリー映画祭2025(8)アメリカン・ダイレクト・シネマより『椅子』


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🎬『椅子』ロバート・ドルー監督/58分/1962年

殺人犯のポール・クランプは、15回にわたる再審請求によって電気椅子による処刑を免れてきた。

最後の請求となる16回目は新たな弁護士で「すでに更生しており、死刑は減刑されるべき」と主張した。



「椅子」とは死刑執行室にある電気椅子。

裁判で死刑執行の判決が出れば即座に行われるので、裁判と死刑執行室の準備が同時進行している。

カメラは執行室の点検場面も、スィッチを押す所長にもインタビューしている。

弁護士が必至に言う「彼は真人間になっている」と事例をたくさんあげるが、どんな判決が出るかハラハラする作品だった。


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2025年10月18日

山形ドキュメンタリー映画祭2(7) アメリカン・ダイレクト・シネマより『マーロン・ブランドに会おう』

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🎬『マーロン・ブランドに会おう』アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス監督/29分/1966年

『南太平洋爆破作戦 モリツリ』(1965)の宣伝のために地方のテレビ・レポーターたちの取材を受けるある一日を撮影しているドキュメンタリー。


マーロン・ブランドの魅力が溢れていた。

彼はレポーターたちの質問を機知とユーモア、時には皮肉を持って、反対にレポーターに質問をしている。

「人の感想はいいよ、あなたの感想は?」「どこがよかった?」など、親しく話しているように見えるが相当強烈な性格が浮かび上がってきた。

美人のレポーターさんには、質問そっちのけで「あなたの声は素晴らしい」「今 いくつなの?」とウキウキ顔。

ミッキーの知る「ゴッドファーザー』のマーロン・ブランド三とは違っていた。


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2025年10月17日

10月17日公開映画『おーい、応為』

🎬『おーい、応為』大森立嗣監督、脚本/122分

浮世絵師・葛飾北斎(永瀬正敏)の娘であるお栄(長澤まさみ)は、ある絵師に嫁ぐが、夫の絵を見下したことで離縁される。

北斎のもとに出戻ったお栄は、父娘として、師弟として、北斎と生涯をともにすることになるが……。

2人が暮らす貧乏長屋は散らかり放題で、家事をしないお栄だが、絵の才能だけは父親譲り。北斎から「おーい、筆!」「おーい、飯!」と頼まれるので「応為(おうい)」という画号にしたお栄は、当時としては珍しい女の浮世絵師として、絵を描くことに生涯を捧げる。

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10年前に公開されたアニメ『百日紅 Miss HOKUSAI』のお栄のイメージとは違うのは当然だが、北斎の気質などは詳しく描かれていた。

一緒に暮らしていて、自分とは違う画風の絵を描き始めた娘を、父親は口には出さないが認めていたことがわかった。

北斎の死後、お栄のその後はわかっていないが「作品」だけは、生きた証として残っている。幸せな人生だったと思う。
posted by ミッキー at 09:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする