2019年06月09日

「フランス映画祭2019」のお知らせと上映作品情報(1)

1993年から開催されているフランス映画祭。今年で27回目。最初は横浜パシフィコ、途中東京に移り、去年から古巣の横浜に戻った。今年の団長さんは『男と女V 人生最良の日々(原題)』のクロード・ルルーシュ監督。先週、東京でフランス映画祭に上映する作品を試写で観るチャンスがあったのでストーリーと感想を少しずつお知らせしたい。
詳しくは https://www.unifrance.jp/festival/2019/

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🎬『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』ジル・ルルーシュ監督/フランス/122分 /7月12日より一般公開
引きこもりニートおじさん(マチュー・アマルリック)、不満だらけでよくキレるおじさん(ギヨーム・カネ)、現実に向き合えないおじさん(ブノワ・ポールヴールド)、音楽家の夢に破れたおじさん(ジャン=ユーグ・アングラード)、いつも一人ぼっちのおじさん(フィリップ・カトリーヌ)など、思わず応援したくなるおじさんたちがシンクロナイズドスイミングに挑戦する作品。

スウエーデンに実在する男性シンクロチームの話が基になっている。オープニングにふさわしい喜怒哀楽➕大感動の作品。

🎬『アマンダと僕』ミカエル・アース監督/フランス/107分/6月22日より一般公開
夏の日差しが溢れるパリ。植木屋、アパートの管理人や旅行者の宿の手配をしている若者ダヴィッド(ヴァンサン・ラコスト)は、宿を紹介した縁で美しい女性レナ(ステイシー・マーティン)と出会い恋に落ちる。
幸せいっぱいの日々が続いたが、ある日突然、大きな悲劇が起こってダヴィッドの姉が死亡。独りぼっちになってしまった姉の一人娘アマンダ(イゾール・ミュルトリエ)の世話を引き受けることになって……。

第31回東京国際映画祭東京グランプリ&最優秀脚本賞の W 受賞した作品。頼りにしていた姉を突然亡くす弟、ママはいつもそばにいてくれるのが普通に思っていたアマンダ。2人は大きな悲しみを抱えて、慣れない生活の中、こぼれてくる涙をぬぐいながら毎日をやり過ごして行く。アマンダを養女にして育てていこうと決心するまでを丁寧に描かれていた。

🎬『スクールズ・アウト』セバスチャン・マルニエ監督/フランス/103分/今秋10月「シッチェス映画祭2019」で上映予定
パリの名門中学校で授業中に突然担任教師が教室の窓から飛び降りた。命はとりとめたものの意識不明。その代用教員の職にありついたピエール(ロラン・ラフィット)は飛び降りした先生のクラス(名門中学校でも特に優秀な生徒のクラス)を受け持つことになって……。

ちょっと作りすぎの感はまぬがれないが、職員室の様子、同僚教師の「先生ぶり」が日本とは違うのが面白かった。

🎬『ゴーストランドの惨劇』パスカル・ロジェ監督、脚本/フランス/91分/英語/8月公開
母親と双子の娘の3人は相続した叔母の家に引っ越して来た。そこは人里から離れていて古びた屋敷だった。叔母の趣味で集めた奇妙で不気味な人形やおもちゃがたくさんあって驚くが、着いた早々に2人の暴漢が家に押し入ってきた。母親は娘たちを守るために必死で暴漢たちをメッタ刺しにした。それから16年後……。

どこをとっても手抜きなし! お金も相当かけている。さすが『マーターズ』の監督さん。いただいた資料に「2度と観たくないけど、2回観たくなる」と書いてあった。そのとおりだった。

🎬『ウルフズ・コール』アントナン・ボードリー監督/フランス/115分/公開予定
フランス軍潜水艦で並外れた聴力をかわれて分析官として従軍しているシャンテレッド(フランソワ・シヴィル)は、シリアで潜行中に自分の判断ミスで危機を招いていまい……。

現実感、緊迫感は半端ではない。そこにオマール・シーさんが登場すると画面がゆるむ。それがいいのか悪いのかミッキーにはわからない。聴力を酷使している周りで、やいやい言っていたので、シャンテレッドがかわいそうになった。

🎬『ディリリとパリの時間旅行』ミッシェル・オスロ監督/フランス、ベルギー、ドイツ/94分/8月公開
監督さんは『キリクと魔女』『アズールとアスマール』の方。ベルエポック(良き時代、美しき時代/フランスの19世紀末から1914年の第一次世界大戦が始まるまでの25年間をさす)のパリにタイムスリップした物語。

主人公はニューカレドニアから来た少女・ディリリ。この時代に活躍した芸術家たちがいっぱい出てきた。色合いもいい、流れる♪音楽もいい、フランス語の音の美しさに相まって、気分はパリジェンヌ?いや、パリ・マダム。

🎬『ゴールデン・リバー』ジャック・オーディアール監督/フランス、スペイン、ルーマニア、ベルギー、アメリカ/7月5日公開
時はゴールドラッシュ。オレゴンの町で最強と恐れなれている殺し屋兄弟がいて、彼らのボスの依頼で黄金を見分ける化学式を発見した男を追いかけることになった。 兄弟の他に連絡係も同行することになった。だが、黄金に目が眩んだ科学者と3人の追っ手の4人は立場を越えて手を結ぶことになる。

殺し屋兄弟の兄(ジョン・C・ライリー)、弟(ホアキン・フェニックス)、連絡係(ジェイク・ギレンホール)、科学者(リズ・アーメッド)と豪華俳優陣。監督さんは『君と歩く世界』の方。見事な演出力で「人間の底なしの欲望」をあぶり出している。

posted by ミッキー at 05:06| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月08日

6月7日公開映画 (2)『町田くんの世界』『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅』

🎬『町田くんの世界』石井裕也監督/120分

町田くん(細田佳央太)は16歳。超真面目で地味なメガネの高校生だ。でも優等生でも、スポーツ得意でもない。おまけに要領も悪い上に今どき珍しく携帯をもっていない……という希少高校生だ。

そんな彼の得意技?は「人を愛する才能」だけはずば抜けていた。


細田佳央太くん、ぴったりのキャラクター。「この時代の子か?」「ひょっとして30年前からタイムワープしてきた子かな」と思えるぐらいだ。

でも彼の無垢な性格でいろんな人から「忘れていた優しい心」を引き出していく。

現実には、こんな子がいたら、きっとひどいイジメにあって、不登校、ひきこもりになっている現在だからこそ、この作品の持つ町田くんの行動は観逃せない。


🎬『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅』ケン・スコット監督/フランス、アメリカ、ベルギー、シンガポール、インド/96分

インド・ムンバイで幼い時から路上で大道芸をしていたアジャ(ダヌーシュ)は母の死をきっかけに憧れのインテリアショップがあるパリへとやって来た。

憧れのインテリアショップにふらっとやってきた彼は、そこで出会った買い物客の美しいアメリカ人女性マリー(エリン・モリアーティ)に一目惚れ。お互いに気持ちが通じて次の日にデートの約束をした。

来たばかりの彼は泊まるところもないので、その家具屋にあるクローゼットに入って一晩過ごすことにしたが……。

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この作品の原作者ロマン・プエルトラスさんのお話から始めよう。原作は「IKEAのタンスに閉じこめられたサドゥの奇想天外な旅」(小学館文庫)で、彼はいくつもの人生を送りたいと決意して、たくさんの国々をまわり、作曲家、語学教師、客室乗務員、ディスクジョッキー、手品師、管制官、国際警察警部補等々を経験。

30ヵ国以上の国で出版されている。また、この映画では脚本にも参加している。

一緒に旅して、国々の景色を垣間見て、音楽を聴いて、あわよくば恋をして……と想像をかきたてる作品に仕上がっていて、元気が出ること請け合う❗️

posted by ミッキー at 10:53| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月07日

6月7日公開映画 (1)『アラジン』『エリカ38』

🎬『アラジン』ガイ・リッチー監督/アメリカ/128分/字幕版/TOHOシネマズ名古屋ベイシティにて

ダイヤモンドのように光り輝く心と固い信念を持ちながら、本当の自分のやるべきことを探す貧しい青年アラジン(メナ・マスード)。日頃は可愛がっている小猿を連れに道行く人の装飾品などを盗んで生活していた。

そんな彼が偶然に巡り合ったのが王宮の外を一人で見学に来ていた王女ジャスミン(ナオミ・スコット)だった。王女とは知らず彼女の窮地を救った様子を見た一人の男が、アラジンのすばしっこさを見込んで、「3つの願い」を叶えるランプを取ってきてほしいと頼まれて、誰も怖がって入れない洞窟に勇気を出して小猿と共に入っていくと……。

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始まりのシーンが終わりに通じるので遅刻なさらないように。豪華な作りと王女様の美しさにうっとり。一方のアラジンさんはドロボーさんの時は憎めないがチョイワル青年、でも王子の扮装の時は見間違えてしまうぐらいハンサムボーイ。

ランプをこすると煙と一緒に出てくる魔人ジーニーを演じるのはウィル・スミス。もう何千年も前から人の願いばかり聞いてきた男魔人、この彼も誰かに自分の願いを「願って」ほしいことがあったとは……話の展開も分かりやすくて家族揃って楽しめる「劇7割ミュージカル3割」いい塩梅の作品。


🎬『エリカ38』日比遊一監督/103分/TOHOシネマズ名古屋ベイシティにて

飲食店を共同経営している聡子(浅田美代子)は、昼間は外国から個人輸入した化粧品を主婦層に売っていた。そのセールストークを近くの席にいた老婦人の伊藤(木内みどり)が「そばで聞いていて、その化粧品が欲しくなったので15個ほど売っていただけませんか」と声をかけて来た。

1個1万2千円する品を現金で出されて驚く聡子だったが、「あなたには特別のオーラがあるわ、今度、とってもいい人を紹介するわ」といわれた。

しばらくして、国際的なビジネスマンという触れ込みの平澤(平岳大)を紹介され、聡子は平澤に協力して途上国支援のための投資という名目の詐欺の片棒をかつぐことになった。それと同時に平澤と愛人関係になったが、彼には他の愛人たちがいるのを知ると自分が集めた金2000万円を持って平澤の元を去ったが……。


初日初回に行った。会場は金曜でも半分は埋まっていた。

映画自体は三流。いや、そう見せようと作っているふしがある。「格調高い」は褒め言葉だが「そうじゃないよ」と落としているところが「ミソ」だ。カメラも女優さんを美しく撮ろうとも思っていない。演じる女優さんはしっかり化粧して挑んでいるがよく見ると見せたくないと思うところもちゃんと見せてくれている。

浅田美代子さんは演じる時の覚悟より、出来上がった作品を見る覚悟のほうが大きかったのではと感じた。

⭐️特に印象に残ったのがベッドでの睦言シーン。

⭐️浅田美代子さんは別格として、平岳大、木内みどりさんが良かった。

⭐️この事件は実際にあった詐欺事件。こんな手口に乗る「小金持ち」欲深い輩がたくさんいる日本。騙されるのは、貧乏人には縁がないと思っていたら、人を紹介して紹介料をせしめる人もいた。
posted by ミッキー at 17:39| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする