南北戦争が終結してから5年。退役軍人のジェファソン・カイル・キッド(トム・ハンクス)は、各地を転々としながら世界のさまざまなニュースを読み伝える仕事をしていた。
その旅の途中、森の中でキッドはジョハンナ(ヘレナ・ゼングル)という少女と出会う。6年前にネイティブアメリカンに連れ去られ、そこで育てられたジョハンナは、英語もわからず、多田ひとり壊れた馬車の中に潜んでいた。
見かねたキッドは、彼女を親族のもとへ送り届ける役目を渋々引き受けるが……。

原作は、全米図書賞の最終候補に選出されたポーレット・ジャイルスのベストセラー小説。アカデミー脚色賞にノミネートされたルーク・デイビス。
南北戦争は1861年から1865年。それから5年後が舞台。キッドはテキサス州を転々として、そこで暮らす人たちに新聞を読んで解説したり、世界各地のニュースを時には冗談を交えたりして聞かせている。小さな会場だが満員で、きっと文字も読めない人もいただろうから、そんな仕事も人々にとって楽しみにしている様子が伝わってきた。
新聞を読み解く知性と喋りのうまさ、比喩の仕方などトム・ハンクスならではの役。そして少女役がトム・ハンクスと対等に演じている新星❗️常々、アカデミー賞・キッズ賞をプラスして欲しいと願っているミッキーだが、あるとしてこの少女に差し上げたい。
南北戦争後の目を覆いたくなるほどの不穏な社会と、心が固く結ばれていく2人のロードムービーをご覧いただきたい。