2024年06月04日

Netflix『ジェニファーのしたこと』

Netflix『ジェニファーのしたこと』ジェニー・ポップルウェル監督/イギリス/87分

カナダの平穏な住宅地に住むベトナム移民のジェニファーから、両親が侵入してきた男たちに撃たれたと泣き叫びながら通報が来た。母親は死亡、父親は重症で意識不明。

唯一の目撃者ジェニファーから事情を聞く警察。痛々しいジェニファーの姿に彼女を守る女警官もついて、事情を聞いていくが……。

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題名からピンと来てしまうが、最初、ジェニファーが警察に助けを求める言葉に?と思った。「両手を縛られ、階段の手すりに体ごと縛られている」と言ったので「両手縛られて、どうやって電話しているのかな」と思い、自作自演の事件と確信した。

でも実際の取り調べやその時の彼女の表情、動作がドキュメントとして「そのまま」使われていること。ドキュメンタリーでも声だけとか、事件が解決してから(刑が決まってから)その時の気持ちを犯人が語るのはあるが、警察が保管するはずの、そのままズバリはなかった。

だから、そのことが気になって最後まで見た。

ジェニファーはピアノが上手くコンクールにも多数出ていた。ピアノ教師も褒めていた。どうして音大に進学の道を選ばなかったのかとやりきれない気持ちになった。




posted by ミッキー at 18:18| Comment(0) | DVD Netflix | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月09日

Netflix『“チョウの守り人”と呼ばれた男』5月9日公開

Netflix『“チョウの守り人”と呼ばれた男』エミリアーノ・ルプラー・デ・フィナ監督/メキシコ/91分

メキシコの有名な環境活動家ホメロ・ゴメス・ゴンザレス氏の失踪と死について調べ、ミチョアカン州の蝶・オオカバマダラ保護区を危険にさらす犯罪的な利害関係を解き明かすドキュメンタリー。

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何百万匹のチョウのオオカバマダラ(モナルカ蝶)が飛び交うメキシコのミチョアカンの森。毎年カナダから3000キロメートル離れた暖かい地・メキシコまで飛んでくる様はあまりの多さにギョッとした。一匹一匹はとても美しく、まだら模様のあるオレンジ色の美しい蝶だ。

その地域で保護活動を若い頃から率先して行動したゴンザレス氏を取り巻く多難な国情に蝶の行く末や国自体の行く末も、先が見えない
状態で、人間に「金」への執着に暗澹たる気持ちになった。
posted by ミッキー at 23:06| Comment(0) | DVD Netflix | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月12日

Netflix『トナカイは殺されて』4月12日公開

🎬『トナカイは殺されて』エレ・マリア・エイラ監督/スウェーデン/107分

スウェーデンの先住民族サーミの少女(イェリン・クリスティーナ・オスカル)は、特に可愛がっていた白いトナカイを殺されてしまった。物陰で殺した男を見ていたが、父にも警察にもそのことは言わなかった。

少女はその人物を見つけ出して報復しようと誓うが……。

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原作はアン・ヘレン・レストーディウスによる「トナカイは殺されて」で事実が基になっている。

随分前に『サーミの血』という映画があったのを思い出した。この作品も少女が主役。

『トナカイは殺されて』では、少女の10年後にとんでいて、トナカイ放牧は経済的に危機に陥っていたり、心ない男がトナカイを殺したり(犯人は10年前に可愛がっていたトナカイを殺した男)という状況。

そんな中で「トナカイの放牧地に、工場などを誘致して働き口を作ってくれ、放牧は縮小しろ」という意見が住民会議で賛成多数になっていく。父親と一緒に参加した少女は堂々と反対意見を言う。

サーミ以外の住民は「サーミなのに、女のくせに」という目つき。父親も後から「何も言うなと言ったのに……」と注意していた。友人は「頭がいいから都会に出るべきだ」と背中を押してくれるが、この地で生きていく気持ちが固い。

男性優位、民族差別が色濃く出ている作品だが、この地に限らずいろんな場所で同じようなことは起こっていると感じた。

★ストーリー展開も良いが、サーミの生活、家族の繋がりも丁寧に描かれている。



posted by ミッキー at 21:23| Comment(0) | DVD Netflix | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする