2024年07月11日

Netflix『1000人の子供を持つ男』

Netflix『1000人の子供を持つ男』ジョシュ・アロット監督/イギリス/3話

長身、金髪でハンサムな男ジョナサン・ジェイコブ・マイヤーを信頼し、彼から精子の提供を受けて子供を授かった親たち。だが、同じ男が提供した精子から何百人、いや、何千人もの子供が世界中で生まれていたことが発覚。

オランダの法的拘束力のない医療ガイドラインでは、精子提供者1人当たりの子供の数は25人までと制限されていて、オランダの法律では国内の複数のクリニックで提供することを禁じている。

オランダ産婦人科学会は2017年にオランダ国内でのマイヤー氏の精子提供を禁止したが、彼は海外に出向いて受精者への提供を続けていた。

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なんとまあ奇想天外の実話。種男は悪いことをしていると思ってない異常男。

2年ほど前にNetflix『我々の父親』ルーシー・ジュルダン監督〔アメリカ)というドキュメンタリーがあった。

精子提供によって生まれたジャコバ・バラードさんは、一人っ子で寂しく兄弟や姉妹が欲しいと思っていた。ある時、彼女はDNA検査キットの結果から調べてみると、自分に異母兄弟がいることを知り、嬉しくなったが、1人の精子から3人までという規則に反してなんと7人も出てきた という実話。父親は不妊治療の名医。この有名医師以外に、自分の精液を使った医師が多かったのには驚いた❗️

アメリカでは1人の精子は3人までらしいが、オランダでは25人まで。ちょっと多くない?と思うが、規模の大小はあるが、これは世界のどこにでも起きても不思議ではないお話。



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2024年06月19日

Netflix『アバンとアディ』

Netflix『アバンとアディ』ジン・オング監督、脚本/マレーシア/114分

アバンとアディは小さい時から兄弟同様でマレーシアのブドゥで育って小さなアパートで2人で暮らしていた。身分証明書を持っていないために、パスポートや銀行口座も作れない。アバン(ウー・カンレン)は生まれつき口がきけず、真面目に働いて安定した生活をしたいと思っているが、アディ(ジャック・タン)は手っ取り早く金儲けをしようと、危険な仕事に手を出している。

そこにNGOから派遣された社会福祉士の若い女性がやって来て、2人に身分証明書を取得する手助けに全力でしてくれるが、アディと口論が元で「事件」が起きてしまう。そのことでアバンとアディは窮地に立たされていく。

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Netflixでこんなに気持ちが揺さぶられる作品に出会うとは思わなかった。他民族国家のマレーシアが抱える「闇」が2人の青年の生活を通して見事に描かれていた。

貧しい生活の中でもいつもお互いを思いやる「愛」があって、涙なしでは観られなかった。

同じアパートに住みふたりを幼い時から見守るマニーを演じるケ金煌(タン・キムワン)が素晴らしい。Netflixだけでは勿体無い作品。



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2024年06月04日

Netflix『ジェニファーのしたこと』

Netflix『ジェニファーのしたこと』ジェニー・ポップルウェル監督/イギリス/87分

カナダの平穏な住宅地に住むベトナム移民のジェニファーから、両親が侵入してきた男たちに撃たれたと泣き叫びながら通報が来た。母親は死亡、父親は重症で意識不明。

唯一の目撃者ジェニファーから事情を聞く警察。痛々しいジェニファーの姿に彼女を守る女警官もついて、事情を聞いていくが……。

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題名からピンと来てしまうが、最初、ジェニファーが警察に助けを求める言葉に?と思った。「両手を縛られ、階段の手すりに体ごと縛られている」と言ったので「両手縛られて、どうやって電話しているのかな」と思い、自作自演の事件と確信した。

でも実際の取り調べやその時の彼女の表情、動作がドキュメントとして「そのまま」使われていること。ドキュメンタリーでも声だけとか、事件が解決してから(刑が決まってから)その時の気持ちを犯人が語るのはあるが、警察が保管するはずの、そのままズバリはなかった。

だから、そのことが気になって最後まで見た。

ジェニファーはピアノが上手くコンクールにも多数出ていた。ピアノ教師も褒めていた。どうして音大に進学の道を選ばなかったのかとやりきれない気持ちになった。




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