2024年03月05日

DVD『ゲーテの恋 〜君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」〜』

午前中は周りを3000歩ほど歩いたが途中雨が降ってきて大急ぎで戻った。伊豆高原にあったDVDをみた。昼から町に出て3色海鮮丼を食べたが、マグロ、シラス、きゅうりの三つで1500円……高いのか安いのかわからなかった。


DVD『ゲーテの恋 〜君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」〜』フィリップ・シュテルツェル監督、脚本/ドイツ/105分/2011年

法律を学ぶ23歳のゲーテ(アレクサンダー・フェーリング)は試験の質問にも答えられず落第。それなら文筆で身を立てようと出版社に小説を送るが不採用の通知が届く。そこで仕方なく父の命令で地方の裁判所で実習生として働くことになった。

その地での酒場で出合った個性的な娘シャルロッテ(ミリアム・シュタイン)と恋に落ちる。だが彼女の家は貧しく、ロッテの父はゲーテの上司の裁判所の参事官・ケストナーと結婚させたいと思っていた。シャルロッテの気持ちはゲーテだが、家族思いのロッテはケスナーと婚約してしまう。

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ドイツが誇る詩人で劇作家のヨハン・ゲーテの印象ががらりと変わってしまった。若いときから、いいえ幼いときからモーツァルトのように天才的と持て囃されていたのかと思っていた。才気活発な青年だったが、落第したり、悪ふざけしたりで意外と現代風。


その純真で恋に真っ直ぐなゲーテが、シャルロッテにふられた感情を切々と綴ったものが「若きウェルテルの悩み」。


ゲーテにはかわいそうだが、シャルロッテはいやいや参事官・ケストナー(モーリッツ・ブライブトロイ)に嫁ぐのではないと思う。彼女は冷静に決断して決めた当時ではめずらしい立派な女性と感じた。

posted by ミッキー at 20:15| Comment(0) | DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月20日

DVD『借りぐらしのアリエッティ』

サランラップでぐるぐる巻きの宮島のポストさん、暑いだろうな(^_^;)

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DVD『借りぐらしのアリエッティ』米林宏昌監督/94分/2010年


古い家の床下に暮らす小人の一家の物語。そこに暮らすのは14歳の少女と両親。
暮らしに必要なものは、すべて床上の人間から借りて来る「借りぐらし」


魔法が使えるわけでもなく、妖精でもない。だから、表に出ると猫に追い掛けられ、床下では鼠、ゴキブリに悩まされながらも、工夫と忍耐で用心深く生活をしている。
勇気ある父親ポッドは「借り」に出かけ、母親ホミリーは、知恵をしぼり家庭を守っている。


屋敷の住民は二人の老婦人。その二人に気付かれないように、少しずつ角砂糖、テッシュペーパー、クッキー、はたまた電気やガスまで、自分たちに必要な分だけ借りて暮らしていた。


そんなある夏の日、その屋敷に病気療養のために12歳の少年・翔がやって来た。
アリエッティは翔に姿を見られたから大変。人間に見られたからには、ここから引越しをしないといけないからだった。


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もうずいぶん前に見た作品。夏物の洋服を出していて押し入れから出てきたDVD。



空想好きな私にぴったりの作品。
「おいしいクッキーのカケラでも、3人ならお腹がいっぱいになるし、りんごの皮が捨ててあれば食べられるし‥‥、でも、ゴキブリに飛びつかれたり、鼠に追いかけられたりするのはいやだぁ」

アリエッティの家族の生活が、細かいところまで丁寧に、現実的に描かれていて目が離せなかった。いろんな工夫が随所にあり、「借り」に出かけるシーンには、思わずため息が出たほど。

アニメの楽しさももちろんだが、家族でご覧になるのをお薦めする。随所に「あ〜、家庭ってこうあるべきなんだなぁ」と思わせてくれるシーンがたくさんあった。

 
posted by ミッキー at 08:17| Comment(0) | DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月16日

DVD『白痴』

今日、試写で『生きる LIVING』を観せてもらった。黒澤明の『生きる』のDVDが見たくなって探したが見つからず『白痴』が出てきたので、見ることにした。これもいい味わいの映画だった。

DVD『白痴』黒澤明監督/1951年/166分 

沖縄から復員して来た亀田欽司は、癲癇性痴呆性で白痴だと自ら名乗る無邪気な男だった。
青函連絡船の中で赤間伝吉という男と知り合いになる。
伝吉は、政治家東畑の囲い者・那須妙子にダイヤの指環を贈ったことから、父に勘当されたが、
その父が亡くなったので家へ帰るところだった。


欽司は札幌に着いて、写真屋に飾られた妙子の写真を見せられ、その美しさに涙を流すほど感動した。


欽司も亡き父から遺された牧場があったが、親戚の大野が横領した形になっているが、
欽司は一向にそんなことには気にかけず、大野から香山睦郎の家へ下宿させてもらう。


その香山睦郎は、東畑の政治的野望の邪魔になって来た妙子を、持参金つきで嫁にもらうことになっていたが……。

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こう書いてみると、なかなか込み入ったストーリー。だが脚本がいいのでよくわかった。
原節子は娼婦的な美しさで、『麦秋』や『東京物語』のイメージと違う。


それより久我美子がとっても理性的で美しい。
白痴を演じた森雅之のどうかするとわざとらしい演技に見えてしまう痴呆ぶりを清らかさに演じていた。



★原作は19世紀のロシアを舞台としたドストエフスキーの小説 『白痴』 昭和20年代の札幌に舞台を置き換えている製作した作品。

posted by ミッキー at 20:24| Comment(0) | DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする