さて、『修羅雪姫』という映画は もう一本あります。
『修羅雪姫』('01.佐藤信介監督作品)
やはり小池一夫(一雄)・上村一夫両氏による同じ劇画を原作としています。
主演は、普段はフンニャカフンニャカしてるのに映画だと何故かピシッとした役(『スカイハイ』とか『ゴジラ×メカゴジラ』とか)が多い釈由美子さん。
ねんねこは公開当時に劇場で観てるんですが、この度 梶芽衣子さんの'73年旧作を観ても「あの映画('01)って こうゆう話だったっけ?」と思いましたし、そういえば2003年に『キル・ビル』を観たときも 佐藤監督版『修羅雪姫』のことは全く連想しませんでした。
なので今回観直してみました。
なるほど、母の仇を討つなど原作の断片は出てきますが、最初から仇討ちのために動いているわけではないし、暗殺集団の一員として活躍するアクションの数々がなによりの見せ場となっている映画なので、基が同じ話とはちょっと気がつきませんね。
でも この映画のDVDに収録されているオーディオコメンタリーによると、原作の小池氏は かなりアレンジされたこの作品も気に入ったそうです。
時代は近未来。そして舞台も日本ではないらしい ゙どこかの国″とのこと。
゙近未来″という映画がよく出てきますけど、それらはいったい何年くらい先のハナシなのでしょうね?
この『修羅雪姫』の公開からもう16年が経ってるけど、まだ来ないのかな…
これは日本じゃないから こうはならないのか…。
それは置いといて…
佐藤信介監督は、市川準監督や行定勲監督の許で脚本(助監督とかではないんだね!)を務め、監督として近年では『GANTZ』シリーズ、『図書館戦争』シリーズ、『アイアムアヒーロー』などを手掛け、来年には福士蒼汰くん主演の『BLEACH』実写化の公開も控えるなど多忙を極める売れっ子です。
さらに、アクション監督には『トリプルX:再起動』での活躍も記憶に新しいドニー・イェン氏。梶原善さんに似てるのにカッコイイよね! いえ 梶原善さんは善さんで素敵です…。面白いし… いやまぁそのぉ…
そして、特技監督は『シン・ゴジラ』の樋口真嗣氏です。ちなみに樋口氏は『キル・ビル』にもプロダクション・コーディネーターとして参加しています。
特技監督だけでなく(いわゆる総大将としての)監督業もこなす樋口氏ですが、゙ヒグチしんじ″表記名義で『ミニモニ。じゃムービー お菓子な大冒険!』('02年)なんて映画も作っています。これはなかなか楽しい映画でした。
昔からアイドル好きなねんねこですが、人気絶頂だった この頃のモー娘。メンバーには 実は(失礼ながら)全く興味なかったです。それなのに観に行ったのは、同時上映(こちらもモー娘。映画ですが、事実上の主演は 当時10歳前後の ゙ももち″でした。)が澤井信一郎監督作品だったからです。
一般認知度とは相反するようですけど、モー娘。は現在のメンバーの方が実力も魅力も格段に上だと思っています。ふくちゃんと まりあんらぶりんが特に好きです!
…なんのハナシでしたっけ?…
『修羅雪姫』でした!
映画では俳優を観るのも楽しみなねんねことしては、やはり出演者の顔ぶれについても語らねばなりません。
釈由美子さんは どうゆうわけか?現在とあんまり変わらないように思えますが、今より随分と線の細い伊藤英明さん、まだ少女のようなあどけなささえ残る真木よう子さん、「のような」どころか本当にまだ少年の塚本高史くん…。
剃刀のような鋭さも垣間見せる松重豊さんが、今では日ごと孤独にグルメしている人だなんて俄かには信じがたいです。もっと昔は地獄で警備員もしてたのに…
ほんの15、6年ほど前の映画でも 現在活躍中の俳優さんたちのこういった若き日の姿を見られるのは嬉しいものです。
ついでなんで『キル・ビル』の日本人キャストについて少し。
と言うのも、つい最近『キル・ビル』2作セットのDVDを安く手に入れたので、久しぶりに再見して ちょっと驚いたのです。
『キル・ビル』の日本人キャストといえば、まず GOGO夕張役の栗山千明さんが真っ先に浮かぶんでしょうが、ルーシー・リュー演ずるオーレン・イシイ配下の ゙クレイジー88″なる大軍団の中の6人が側近として行動を共にしていたのもご記憶でしょうか?「やっちまいな!」のシーンです。この面々に注目です。
この中のお一人(゙ミキ″と呼ばれる人)は島口哲朗という方で、この映画でも殺陣指導をしている むしろそちらのプロフェッショナルです。
紅一点は真瀬樹里さん。服部半蔵役で やはり出演しているSONNY千葉こと千葉真一さん(と野際陽子さん)の娘さんですね。
それから北村一輝さん、田中要次さん、山中聡さん。いずれも現在ほど知名度はなくとも、既に多くの映画やドラマで活躍してましたから、当時から知ってる人は知ってて観ていたでしょう。
そして最後の一人なんですが、これがなんと! 今や飛ぶ鳥を落とす勢い!鶏も揚がるほど熱く大ブレーク中の高橋一生さんだったんですね!
なにしろ子役から活動している高橋一生さんですから芸歴はかなり長いし、ねんねこも随分以前から知ってはいました。深夜枠の主演ドラマも観てました。映画『スウィングガールズ』('04)のわりと序盤のシーンなんて可笑しかったですよね。
でも『キル・ビル』のこの中にいたのは知りませんでした!
だって、みんな赤影さんのみたいな形の黒い仮面をつけてて顔わからないし、映画館で一回観ただけだから 全部アルファベットのエンドクレジットも読み切れないし。DVDで じっくり読めたからわかったことでした。
もうひとつエンドクレジットで見つけたこと。ザ・ブライドvsオーレン一家の決戦の場となる「青葉屋」のご主人だか番頭さんだか?に扮したのが俳優兼映画監督の佐藤佐吉さん。その彼はクレイジー88たちに「チャーリー・ブラウンに似てる」と言われるんだけど、クレジットで役名見たら そっちもチャーリー・ブラウンだったんで笑ってしまいました。
結局またハナシがあちこち跳びましたけど、こんな発見もあるので 皆さんも昔観た映画を名画座やDVDで観直してみてください。
きっと楽しいよ!
ではまた次回。 (話題は変わると思います…)