2017年12月21日

旧き佳きアメリカ映画″でホッコリ【前編】 by ねんねこ

こんばんラブりん!ねんねこです。ネコはコタツで丸くなる季節ですが、ねんねこはネコではなく、雪国生まれのせいか?寒いのは平気。クリスマスも近くて一番嬉しい時期です♪
そんなねんねこと違い寒くて震えている皆さんに、今年も心から温かくなれそうな映画をご紹介させてください。今回は ゙旧き佳きアメリカ映画″を。
戦時中から現在に至るまで ゙いろんなもの″を我が国土に落っことしてくれる困ったアメリカさんですが、往年の映画に関しては本当に良いものをいっぱい生み出しています。
さて、゙旧き″とは言っても今回選んだのは、1930年代40年代の今や ゙クラシック″と喚ばれているほど昔のものではなく、ねんねこが映画を観始めた1980年にはまだ「少し前の映画」だったくらいのものの中から、いろいろ取り揃えてみました。もう全部カラー作品です。

まずは、『ファール・プレイ』('78.コリン・ヒギンズ監督作品)です。
アメリカの誇る目玉のコメディエンヌ、ゴールディ・ホーン扮する主人公がヒッチハイカーをクルマに乗せたことがキッカケとなる、ヒッチコック風捲き込まれ型のサスペンスコメディです。刑事役チェビー・チェイスとのラブロマンスもいいですが、なんといっても見物(ミモノ)は『ロッキー』のコーチ=ミッキー役でお馴染みバージェス・メレディス爺さんの張り切りアクションシーン!さらに ゙小男なのにモテ男″なのが羨ましい=ダドリー・ムーアの怪演。その可笑しさったらありません!
映画の中で上演される日本的なオペラは『ミカド』です。オペラというよりオペレッタなのかな?
クライマックスに向けて爆走するタクシーの後部座席にいる日本人老夫婦にも御注目!失礼ながら端役なのに、このシーンでは完全に主演の二人を喰っちゃってます。 …考えてみると、この老夫婦こそ(ほんの一時的ながら)捲き込まれちゃった人だよなぁ…

続いては、『オー!ゴッド』('77.カール・ライナー監督作品)という作品です。
シンガーソングライターとして知られるジョン・デンバーさん演じる主人公=スーパーの売り場主任ジェリーが、ある日 ゙神様″から呼び出されます。現代のモーセ(メッセンジャー)に選ばれてしまったジェリーは、神の存在を世に知らしめねばならなくなり奮闘努力しますが、当然人々には笑われ気味悪がられ、奥さんは心配する、子供たちにも疎まれる、仕事面にまで支障が出てきます。テレビの取材も来たりして、『オー!ゴッド』だけに「大事」になります…。
それにしても、特に信心深いわけでもなく、これといって取り柄もなさそうな極めて平均的な安部礼司みたいな一介のスーパー主任のジェリーが何故神様に選ばれたのか?それが観進めていくうちになんだか判ってくるんですよね。
゙神様″(の仮の姿)を演じるのは、『サンシャイン・ボーイズ』('75)で、アカデミー賞助演男優賞の最年長受賞者(当時)となったジョージ・バーンズさん。
監督のカール・ライナー氏は、俳優としても『オーシャンズ11』シリーズなど多くの映画に出演されてますが、それよりも『スタンド・バイ・ミー』('86)『恋人たちの予感』('89)『ミザリー』('90)などを撮ったロブ・ライナー監督の「お父さん」といった方が人物紹介としてはわかりやすいでしょうね。
尚、この映画には『オー!ゴッド2/子供はこわい』('80)、『オー!ゴッド3/悪魔はこわい』('84)という続編があるようで、監督はそれぞれ異なりますが、いずれもジョージ・バーンズさんが続投主演されています。この続編の存在、ねんねこは最近まで知りませんでした。日本でも劇場公開はされたのかな?
主演のジョン・デンバーさんは1997年10月12日、飛行機事故により残念ながら53歳の若さで他界されました。このニュースを聞いた時は、本当に悲しかったですね。
天国で神様に再会できたかなぁ…

【後編】も お楽しみに!
posted by ミッキー at 00:27| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月05日

感想をいただきました 『映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』by ねんねこ

東映さんが、この夏から「仮面ライダー&戦隊シリーズ」のマスコミ試写を始められた。これまでは ゙諸事情″(🐮なんだろう!?)により出来なかったそうである。もう熱心に観入るという年齢でもとっくにないけど、戦隊モノはともかく「仮面ライダーシリーズ」は興味ないこともないので、これから楽しみだな…
と思っていたら、今度はなんと「プリキュア」の試写まで始まっちゃった!

この日はちょうど一本観た続きで試写室に残っていたところ、現れた東映の宣伝担当の方も「誰も来ないんじゃないかなあ〜」と不安げだったけど、まぁ少人数ながら観賞者はいました。

さて『映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』です。タイトル長〜い
「プリキュア」のテレビシリーズが始まったのは2004年。映画は今作でなんと23作目となりました!
いつも言いますが、ねんねこは漫画もTVアニメもほとんど観ません。深夜によく放送されてるような美少女萌え系?アニメとかも興味ないし、ましてや3歳くらいの女の子が対象(←宣伝担当さん談)の早朝アニメ観てるワケもないです。シリーズ最初のタイトルが『ふたりはプリキュア』(だから2人だったんだろうな)だったことや 新シリーズになる度に人数が増減していることくらいは なんとなく知ってましたけど。
ただ、現在放送中のこのシリーズに限っては、実は少しばかり気にはなっていたんです。と言うのも、主演キャラクターの声優として美山加恋ちゃんと福原遥ちゃんがキャスティングされていたから。
加恋ちゃんは 2004年のテレビドラマ『僕と彼女と彼女の生きる道』の健気な凛ちゃん役の名演技で一躍人気者となった子。かたや福原遥ちゃんは Eテレ『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』の ゙まいんちゃん″の可愛らしさで多くのファンを得、おそらくいまだに ゙福原遥″より ゙まいんちゃん″と言った方が通じるでしょうね。ともに子役出身にして今では女優としてドラマ・映画で活躍中。
しかしながら、演技者としての芸歴は長いものの、声優の発声法やセリフ術って一種独特じゃないですか。
多くの劇場版アニメで、レギュラーの声優陣に混じって俳優やタレントがよくゲスト出演してたり、最近ではアニメ以外でも外国映画の吹き替え版で主役級なんかを有名俳優・タレントが声やってますけど、それらは明らかにその人とわかるものがほとんど。あるいは敢えてその個性(個声)が狙いでのキャスティングだったり。逆に声優が本業の人が実写ドラマに出ていて そこでいつもの調子で喋ってたりすると、もの凄く不自然だったりします。
今回のプリキュアは6人で、あとの4人の声はいわゆる本職の声優さんが演ずるので、この2人との間で違和感が生じるんではないか?と心配だったのです。
結論から言えば、この劇場版を観るかぎり、それは杞憂だったようです。声の主が彼女らだとは気づかないどころか「この2人だけプロの声優じゃない!」とも思わないのでした。見事に溶け込んでいます。
見事!ということなら、今作にはゲスト声優として歌舞伎界のプリンス尾上松也さんが天才パティシエ役で参加しているんだけど、これがあのクールなイメージからは想像できないほどに もうノッリノリの楽しさで、やはり予めこれが松也さんだと知らなければ気づかないでしょう。

肝腎の内容についてなんにも述べてませんでした!
TV放送中のプリキュアはタイトルからも想像がつくでしょうが、スイーツがテーマ。6人の女の子たちがスイーツ作りに情熱を注ぎつつ、プリキュアに変身して…なんか敵と戦います。多分。すみません!テレビ版を観たことがないのであまり詳しいことはわかりません。
そちらはともかく、劇場版は「世界パティシエコンテスト」に参加すべく彼女らが来ているパリが舞台。そしてそこに現れたスイーツの化け物と戦う…と ざっくり言うとそうゆう話です。尺も1時間ほどだし、なにせ3歳くらいの女の子向けのおはなし(だから宣伝担当さん談)ですから そんなにムズカシイものじゃありません。

さぁそれじゃあ さすがに大人には退屈か…と思ったら、あに図らんや!これがよく出来ていてとても面白いんです!前述の松也さんのノッリノリも楽しさの大きな要因ですが、ちょっとした伏線まで張られてたりもするんですよね、3歳向けなのに。
6人もいるプリキュア=女の子たちの区別なんかもつかないんじゃないかと思ってたけど個性が際立っていてすぐに覚えられたし、それと先に「スイーツがテーマ」と書いたけど、もうひとつ「アニマル」というのもテーマだそうで、6人のプリキュアちゃんたちそれぞれがウサギやらライオンやらペガサス(!)やらの特性を備えていて、それを活かして戦うという設定。そして、これちょっとネタバレになっちゃうけど、敵の化け物の魔力でみんな別の生物(の特性)に変えられちゃうんですね。これがもう可笑しくって…(スイーツだけに「お菓子食って」と掛けてみました…)
試写案内をいただいてた人たち、やはり来るべきでした。どんな作品だって、観てみなきゃわからないのだよ!

とは言うものの、大の大人たちに「数多ある公開作品の中から是非ともこの映画を選ぶべし!」ともなかなか言い難くはあります。
でも、小さなお子さんをお連れのパパさんママさん!公開からは少しばかり日が経ってしまっていますが、今からでもお子さんと映画館にお出かけください!そして、必ず一緒に観てあげてください。べつに3歳じゃなくてもかまいません。小さな子が学ぶべきこともイッパイ詰まってます。すでに大人の方も自分を見つめ直す良い機会かも。それになにより楽しいです!

そうそう!この『映画 プリキュア』シリーズは、観客参加型として定着しているそうで、ねんねこも試写観賞時に渡されましたが「ミラクル☆キラキラルライト」というピンクの小っちゃなライトが入場者にプレゼントされます(※)。2007年11月公開の劇場版第4作の時から毎年異なった名前とデザインで登場しているアイテムで、プリキュアちゃんたちがピンチになったら、それを照らして応援するんです。
※ 劇場によって数に限りがあります。まだあるかな…
※ チケットを購入された中学生以下の小人に限るとのことです。残念!
試写室では いい歳をした大人たちだけでプリキュアちゃんを応援しました。場を想像してみてください…

かわいい短編『Petit☆ドリームスターズ! レッツ・ラ・クッキン?ショータイム!』も併映される お得な二本立てだよ〜!!

みんな〜 映画館へ会いにきてね〜!

− 了 −

posted by ミッキー at 00:06| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月23日

感想をいただきました 『恋の嘘』 by ねんねこ

『恋と嘘』 by ねんねこ

ごく近い未来(映画の設定は2037年)のおはなし。日本では「超・少子化対策法案」なるものが施行され、国民の遺伝子情報を分析し、国が ゙最良の″結婚相手を決める政策がとられていた。
主人公・仁坂葵(森川葵)も、王子様との出逢いを夢見るようにその「政府公認夫婦斡旋通知」を待ちわびているのだが、そんな葵にはいつも彼女を見守ってくれて、なんでも話せる心優しい司馬優翔(北村匠海)という幼なじみがいた。
そして満16歳の誕生日を迎えた瞬間、葵の前に政府通知の ゙パートナー″高千穂蒼佑(佐藤寛太)が現れたのだった。

…と、物語の導入部のみを簡単に御紹介したわけですが、皆さんはどう思われましたでしょうか?

ねんねこの場合は…
@ このところ数えきれないほど量産されている ゙胸キュンラブストーリー″も、とうとうここまで無理矢理な力業の設定を持ち込んできたか〜!!
A 現在の日本の非婚・少子化問題と その要因(将来の生活費の不安など)を鑑みると、まんざら考えられない ゙政策″でもないな…
…と、両方とも正直な感想。

因みに、劇中でも説明されるように、この政府通知はあくまでも推奨であって必ずしも従う義務はなく、従来通り好いたモン同士結婚したいならそれはそれで自由。罰則規定もありません。
「通知に従ってその相手と結婚する者は他の相手との恋愛は禁止」となりますが、だからチラシのコピーの中に「恋愛禁止の世界」ってあるのは厳密にはちょっと違いますね。
ただし、政府公認夫婦は様々な行政サービスを受けられ不安のない生活が保証される一方、自由恋愛で結婚する夫婦には一切の援助がないため、相当な覚悟がいるようです。このあたりの設定が実にリアルだと思います。今の愚かな政権だとそのうち本当にやりそうですな。
でもこの制度、この物語の世界では大多数が好意的に受け入れています。葵の両親(遠藤章造、三浦理恵子)も政府公認夫婦。葵の叔父さん(徳井義実)だけは何かありそうです…
こんな制度、自分は断固反対だし、現実世界ではおそらく皆さん抵抗あるだろうと思ったのですが、意外にも!?
この映画の舞台挨拶に登壇した主演の三人、理由はそれぞれ若干異なるものの、いずれも制度には賛成とのこと!!
まぁ 当の映画の企画だからこそのサービストークってこともあるだろうから額面通りに受け取るのもナンだけど、「う〜ん若いのに!いや若いからこそなのか?」それほど今の若い世代は現実の厳しさに曝されているのだろうか?あるいは自由恋愛は認められない強制制度だったらどう思うのかな…

そういえば、ハナシちょっと飛びますが、ミッキーさんも先日(10/16付)書いてらした『セブン・シスターズ』って、これと正反対の状況から発した ゙政策″の許での物語ですね。あちらは増えすぎた人口問題解決のためと称する対策およびその政権と対決する物語。

だからってわけでもないけど、この『恋と嘘』も最終的には「愛は勝つ♪」とかなんとか歌い上げながら、そのオカシな政策に対して人々が何らかのアクション(抵抗)を起こすものと思って観ていたのだけど、こちらは最後まで ゙青春胸キュン″が支柱の物語でした。゙制度″は、その胸キュンストーリーの ゙舞台″に過ぎず、彼女らがその舞台から降りた後も、人々は変わらずその制度の許で生きていくということのようです。そして、それはそれで別にかまわないのでしょう。そうゆう物語なのだから。葵を巡る優翔と蒼佑の間に、友情と言って良いであろう思いが芽生える(BLではないよ!)ってのも嫌いではないし。

にしても、ちょっと引っ掛かっちゃうのは、主人公・葵の心のありよう。
蒼佑の登場後に二人の男性の間で揺れるのはわかる。わかるし、それこそ胸キュンストーリーの王道でしょう。
けど、その以前から政府通知の結婚相手が「なんとなく気にはなる」とかではなく、「心待ちにしている」というのはどういう心情なんだろう?特に意識している異性がいないんじゃなくて、優翔という ゙明らかにずっと好きな人″がいながらだよ?その心の内と無神経さだけはどうしても理解できませんでした。

もう一点、これは「物語上の通知の設定」についての些細な疑問なんですが… ゙16歳の誕生日に届く政府通知″ってことだけど、同じ生年月日の相手と組まれるわけではないのだから、どちらか一方には何日も、年齢差によっては何年も前に!通知が届いてるはず。そうなると、パートナーを先に知った方は会ってみたくなるってぇのが人情ってもんだと思うんだけど、そういった行為はやっぱり禁止されてるんだろうか?だってそこでもう会っちゃったら片方の通知の意味ないもんねぇ…?
映画ではその辺りのことは語られていないけど、葵の前に蒼佑が現れたタイミングとかから考えると、まぁそぉゆうことなんでしょうね…
原作マンガでは詳しく説明されているのかもしれませんが、ねんねこはマンガをほとんど読まないのでどうなのか知りません。
※ 注:全く読まないわけではありません。稀にハマったとなるとそれはそれはもう徹底的で全巻揃えます。今年その ゙稀に″が一作ありましたが、それはまた別の話。

あっ!言い忘れてましたが、この映画『恋と嘘』は、原作マンガの『恋と嘘』とは設定の異なるアナザーストーリーです。原作は ゙ネジくん″という男子高校生が主人公の物語らしいです。
それを女の子が主人公の物語として映画化したわけですが、その主人公を演じた森川葵さんという人は、なんとも不思議なタイプの女優さんだと思います。
ねんねこが最初に彼女を覚えたのは、門脇麦さんとW主演だった『スクールガール・コンプレックス〜放送部篇〜』('13)という映画で。以降『チョコリエッタ』『金メダル男』『花戦さ』などなど…主演・助演と実に多くの映画で目にしているのですが、観る度に違う人のようだし、中にはそれが森川葵さんだと気づかないことさえあるんです。顔はちゃんと知っているはずなのに、こんなことってあるんでしょうか?あるんですねぇ…
この『恋と嘘』を観てもわかるように、ぱっと見は普通のカワイ子ちゃんにしか見えないのに、カメレオン俳優って部類の人なんですかね?
今のところ ねんねこ一番の「お気に入り森川」は、三上博史さん主演のTVドラマ『遺産相続弁護士 柿崎真一』での小悪魔的な役柄。とっても魅力的でしたし、尚且つこの映画の ゙仁坂葵″役と同じ子だとはやはり思えないのでした。
今後の化け方が楽しみであり、そして将又ねんねこはそれが彼女だと気付けるんでしょうか!?

− 了 −
posted by ミッキー at 08:24| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする