2018年03月05日

名古屋ミニシアター・シネマスコーレの3D 作品の企画担当伊藤新悟さんの3D体験記

2009年2月に『ブラッディ・バレンタイン3D』を鑑賞したのが最初のデジタル3D作品の鑑賞。

同 年 10 月『ファイナルデッドサーキット 3D』をほぼ満席の状態で鑑賞し、とにかく飛び出す映像と客席め がけてとんでくるレーシングカーのタイヤなど、シアター内が一体となり盛り上がった経験をしたのが きっかけで、3D 作品に魅了される。

その年の 12 月には 109 シネマズ名古屋に IMAX デジタルシアターが オープン。IMAX3D 版で鑑賞した『アバター』、その鮮明な映像と見事な 3D 表現に衝撃を受けた。

次世代 IMAX を体験しに大阪へ。2015 年 11 月、大阪の万博記念公園のそばにオープンしたのが 109 シネマズ大阪エキスポシティ。日本 で初めてここに導入されたのが 4K ツインレーザープロジェクターで映写をする IMAX 次世代レーザー。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014 年)は大好きな作品で、その続編である『ガーディア ンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』はIMAXカメラで撮影されたシーンが全体の約半分ほどあり、 3D 効果も監督みずから監修するこだわりの作品だ。

2017年5月、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』この作品でIMAX次世代レーザー を初体験してみようと決めて、いざ大阪へ。この劇場では IMAX カメラで撮影されたシーンになると画面サイズは 1.9:1 となる。シアター入り口で 3D メガネを受け取ると、スクリーンのあるシアター内へ続く通路がかなり長い。それだけのスクリーンサ イズがあり、空間もあるのだとワクワクした。
せっかくの機会なのでシアターど真ん中で鑑賞。目の前 には「高さ 18m×横幅 26m ビル 6 階建て相当」の視覚的にはほぼ正方形の巨大なスクリーンが広がる。IMAX カメラで撮影されたシーンではこのスクリーン全面に隅々まで鮮明な映像が映写される。3D メガネをか けても気にならない明るさで、立体映像が視界に広がっている。音響も 12ch が採用されていて音の圧を 感じるほど大迫力。映画の世界と一体となる体験が実現していた。

☆時々大阪に行くが雑用に追われて吹田市の109にはまだ行っていない。伊藤さんの記事を見て、是非今年中には行ってみたい。
☆娘の住んでいるシドニーには世界最大のIMAXシアター「IMAX Theatre Sydney」があるが、そこは2020年まで工事中。ミッキーにとって東京オリンピックよりも世界一のスクリーン映画館完成が待ち遠しい。
(この記事は伊藤さんのベストテンにも追加している)
posted by ミッキー at 04:40| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月05日

感想をいただきました 『スリープレス・ナイト』by ねんねこ

ラスベガスの刑事ヴィンセント(ジェイミー・フォックス)とその相棒は、輸送中の大量ドラッグ強奪にまんまと成功する。しかしそれは、カジノ王ルビーノ(ダーモット・マローニー)が麻薬組織の残忍なボス=ノヴァク(スクート・マクネイリー)と取引するためのものであったため、自らもヤバい立場となったルビーノはヴィンセントの息子を誘拐し、ブツとの交換を要求。愛する我が子を取り戻すため敵地のカジノに乗り込むヴィンセントだが、かねてより彼を汚職警官としてマークしていた内部調査官のデニソン(デヴィッド・ハーバー)とブライアント(ミシェル・モナハン)も、その後を追ってきていた…

フレデリック・ジャルダン監督による2011年のフランス・ルクセンブルク・ベルギー合作にして、同じ『スリープレス・ナイト』という邦題で日本公開もされたクライム・アクション・サスペンスを『ピエロがお前を嘲笑う』のバラン・ボー・オダー監督でリメイクしたハリウッド作品です。

オダー監督の前作『ピエロが〜』が公開された時、「100%見破れない!」「疑いまくってたのに、それでもラストが読めなかった!」などの評判を耳にし、もう今や滅多にない ゙見事に騙される快感″を味わいたくて、ねんねこも胸躍らせながら観に行きました。「期待ハズレに終わった」という映画ではありませんでした。ただ、いわゆる ゙どんでん返しによる意外な結末″というのが ゙どちらでも成立するもの″だったので、(ちょっとややこしい表現でスミマセン→)あくまでも ゙物語の中で相手を騙すための仕掛け″と見れば「ナルホド!」と思える一方、もし ゙観客を騙そう″という意図だったのなら大変にアンフェアだとも言える、自分の中でも評価の分かれる作品だったのです。なので、本作『スリープレス・ナイト』にも若干の不安が…。

心配御無用!リメイク映画がオリジナルを超えることはほぼ皆無と思っていますが、これは実に上手いこと脚色していますね。オリジナルと今作、どちらが優れているか?の評価は難しいです。というのも、アプローチの仕方というかポイントが異なるんですね。
オリジナル版は父と子の絆といったようなテーマが強く意識されていて、その上でのハラハラドキドキなサスペンスとリメイク版以上の激しいアクションシーンで魅了します。対して今作、基本的なストーリー展開は同じながら、ミステリー…的?要素も加味されていて、より楽しめる工夫が見られます。さらに最も大きな違いは、幾人かの登場人物の活かし方の上手さですが、中でもミシェル・モナハン演ずる内部調査官の存在が際立ちます。もちろんオリジナルにもこの役割の女性調査官は出てきますが、こちらの調査官がまだ新米っぽいお嬢さんみたいな ゙助演者のひとり″にすぎなかったのに対し、ミシェル・モナハン調査官は、ジェイミー・フォックスと堂々渡り合う ゙もう一方の主人公″といえる立ち位置でカッコイイんですね!

優劣のつけがたいオリジナル版と今リメイク版、これはもうどっちが好みか?でしかないと思います。が、しかし!最後に重要なアドバイスを。
「現在公開中のリメイク版を先に観てください。断じてオリジナル版を先に観てはいけません!」もう観ちゃってた人はしょうがないけど。
詳しい理由は敢えて言いませんが、その順番で観れば、間違いなく両方楽しめるのです!
今回の新作を拝見した後でこれがリメイクなのだと知り、それからDVDでオリジナル版を観た…というねんねこは、とてもラッキーでしたよ。

posted by ミッキー at 04:07| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月22日

旧き佳きアメリカ映画″でホッコリ【後編】by ねんねこ

再び、こんばんラブりん!【後編】はこの映画から。

『パーティ』('68.ブレイク・エドワーズ監督作品)です。だんだんと年代を遡っていますよ。
もう何人(ナニジン=どこの国の人)にでもなれちゃう不思議な名優ピーター・セラーズ、この映画ではインド人役です。そして音楽はヘンリー・マンシーニ。そう、あの往年の傑作『ピンク・パンサー』シリーズの顔合わせなのですよ〜!
セラーズ演ずるインド人俳優バクシ氏が、誤って場違いな業界のパーティに招待されてしまい…。以前ご紹介した『ぼくの伯父さんの休暇』のユロ氏と同じく ゙悪気はない″のに、なにぶん文化と経験の違いと言いますか…案の定大騒動になります。まさにセラーズのワンマンショーを楽しむような映画ですが、このパーティ会場には実はもう一人 ゙困った人″がいたわけで…。

最後にご紹介したいのは、私ねんねこにとって宝物のような映画『あなただけ今晩は』('63.ビリー・ワイルダー監督作品)なのですが…
まず…ねんねこがまだ映画ファンではなかった、どうやら中学生くらいの頃(←さっき調べたら ゙1975年作品″だったから)、『あなただけ今晩は』という倉本聰さん原作・脚本(これもさっき知りました!)のテレビドラマがありました。確か土曜日の夜9時か10時くらいからの放送だったと思います。ちゃんと観ていた訳ではないので、なにぶん記憶が曖昧ですが…。
亡くなった奥さん(若尾文子さん)が、残された旦那さん(藤田まことさん)のことが心配で、天に召される四十九日までの間だけ(?)傍にいて見守ったりナンかしたり…でも旦那さんはそれを知らないし、姿も見えない…と、確かそんなような話のロマンチックコメディだったと思うんですが、なにぶん記憶が…???
ただ、テーマ音楽がとても素敵で、最終回にはその音楽をバックに、いよいよ奥さんが銀河鉄道みたいな汽車に乗って天に帰って行く…そこだけはよく覚えています。
やがて映画青年となったねんねこは、行きつけだった名画座のプログラムの中に「あのドラマと同じタイトルの映画!」を見つけ、この『あなただけ今晩は』に出逢います。
さて、同じワイルダー監督による不朽の名作『アパートの鍵貸します』('60)のマクレモコンビ(こうゆう百友コンビみたいな呼び方は別にされてません。たった今ねんねこが作りました)を再び主演に迎え、パリの裏通り=可愛いイルマ(シャーリー・マクレーン)らの仕事場 ゙娼婦街″に真面目な警官ネスター(ジャック・レモン)が赴任してくるところからとっても愉快な物語が始まります。もうストーリーについては書きません。とにかく観て、楽しんでください!
先に知ってた倉本氏作のテレビドラマですが、もちろん「それはまた別の話」。もう結構知られているハナシですが、この「それはまた別の話」という、テレビドラマ『王様のレストラン』の中で語り手の森本レオさんも使っていたこの言い回しは、この映画に出てくるバーテンダーさんの決めゼリフが元ネタです。ドラマの作者である三谷幸喜氏もビリー・ワイルダー監督の大ファンですからね。「That's another story」と言っているようですが、ねんねこの持ってるVHSの字幕では「余談だ」と訳されてました。でも劇場で観た時には「それは別の話だがね」といったような字幕だったはず。だから『王様のレストラン』にその言葉が出てきた時にも、すぐにわかって「ニヤリ」としたものです。DVDではどんな訳なのかな?
それからその『王様〜』最終回のラストシーン、作者の三谷氏自身が扮装して登場する謎の紳士、これもこの映画の ゙登場人物″が元。…なので、そんなところも楽しみながら是非観てください。
聞いたところによると、後にワイルダー監督はこの映画を「失敗作」と語ったそうですが、どうか監督そんなこと言わないでください。この映画との出逢いがあったから、ねんねこはこれほどの映画好きになれたんですよ!

それでは今回はこれにて失礼いたします。
少し早いけど「Merry X'mas!」
そして「来年も嬉しいこと、楽しいこと、いっぱいあるといいね!よいお年を!」
posted by ミッキー at 04:26| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする