2016年10月25日

『金メダル男』 感想をいただきました。byねんねこ

皆さんこんにちは!思いのほか早い再登板でした。しかも今回は志願の登板なのです!あ、猫ピッチャーではありません。ねんねこです。よろしくお願いします。

🎬『金メダル男』内村光良監督/108分

個人的には前2作にあまり感心できなかった内村光良監督の新作ということで試写も気乗りしなかったのですが、せっかく観る機会を与えていただいているのですから拝見した次第で…

この映画は、゙名作″゙傑作″と言われるようなものではないかもしれません。年の瀬あたりから続々と発表される各映画賞や老舗映画誌のベストテンとかに名を連ねることもまずないでしょう。
でも、観逃してしまうにはあまりにも惜しい、実に ゙愛すべき人間讃歌″だと思うのです。

プレス資料の表紙に『THE HISTORY OF SENICHI AKITA / SINCE 1964』とあるように、この物語は 1964年生まれの ゙秋田泉一″という男のクロニクルです。その誕生から中年となった現在に至るまでを、『こんにちは赤ちゃん』『勝手にしやがれ』『大都会』『夢の途中(セーラー服と機関銃)』『Runner』『恋するフォーチュンクッキー』etc.…といったその時代々々のヒット曲、『欽ちゃんの仮装大賞』や『アメリカ横断ウルトラクイズ』『電波少年』など往年の人気番組、さらには『竹の子族』『サラダ記念日』、そして私ねんねこも その真っ只中を走り抜けた『80年代小劇場演劇ブーム』…などの社会現象を巧みに、或いは実にくだらなく織り込んだ脚本で大いに笑わせ、泣かせ、楽しませます。

あらゆる分野で金メダルを目指す!という やや特殊な男の物語のようではあるけれど、この主人公ほど派手で波瀾万丈ではないにせよ、゙小さな栄光″と ゙大きな挫折″の繰り返しの日々って、ある程度の年齢の人ならば おそらく誰もが通ってきた道のはず。みんなそういった成功と失敗の積み重ねをしながら生きてきたと思うから、きっと共感するところも多いだろうし、時に痛みさえ覚えさせられることでしょう。この甘さと苦味のブレンドこそが得も言われぬ味わいで、殊に主人公と 同世代の者にとっては、堪えられない懐かしき少年期〜青年期の記憶旅行にもなるでしょう。

さて 公開中の『怒り』が主演級俳優の豪華競演で話題を呼んだけれど、こちらも負けてはいない!?贅沢な顔ぶれ。そして、その豪華俳優陣のほとんどワンポイントの壮大なる無駄遣い!(←これ褒め言葉です。)そもそもこの映画はウッチャンの一人舞台が原案とのこと。これをいったいどうやって一人で演ったんだろう!?とも思いますが、それを映画化したおかげのもったいない?豪華キャスト。

この映画をこれから劇場でご覧になろうという方々!どうか観賞前にポスターやパンフレットなどをあまりよく見ないで、誰が出ているか知らずに映画に向き合うことをオススメします。その方がより楽しめます!

と言っときながら、ちゃんとした ゙見せ場″のある方を少しだけご紹介させてください。
清楚かつ知的で、美しい!天使のような!!神々しい!!! 学園のマドンナを演じさせたら今や右に出る者はいない土屋太鳳さん。あぁこんな娘に「センパイっ!」って呼ばれてみたい………
………
あ スミマセン!妄想に浸ってしまいました。鈴木先生かい!でもこないだ『世界一受けたい授業』で「妄想には疲れを取る効果がある」って言ってましたし… 瞑想だったかな…?

おっと ハナシが迷走してしまいました。その太鳳さんと 若き日の泉一を演じる知念侑李くんの 馬鹿馬鹿しくも大真面目な創作ダンスが出てくるんだけど、なんせジャニーズ ゙Hey!Say!JUMP″の自称ダンス王(?)の知念くん、片や日本女子体育大学の現役学生である土屋太鳳さんです。見事な舞いを披露し、魅せるのです。このシーンは必見です!

もうひとり、兄弟揃って ゙怪優″ぶりを発揮し続ける(←褒め言葉だよ)高嶋政宏さん。
ねんねこは十数年前、彼がルイジ・ルキーニを演じたミュージカル『エリザベート』を観ていますが、その歌声を披露してくれるワンシーンも我がお気に入り。
もちろん、全編を通しての主要な役で出演されている方々には、もっともっと見せ場がありますからお楽しみに。

笑いの伏線もなかなか周到で「そこはさすがに芸人の才覚だな」などと思いつつ面白く観ているうち アッという間に過ぎた五十余年。まるでおもちゃ箱のような映画だと思っていたら、それで終わりません。
主人公秋田泉一が映画の最後に得た金メダルとは何か?
これで、少なくとも ねんねこにとっては、この映画 ゙おもちゃ箱″から ゙宝石箱″になりました。

どうか「本業監督でもない芸人が撮った映画なんて!」と見下してスルーしないで、ただ笑うだけのつもりでいいですから観にいってみてください。

ありがとうございました。それではまた…
- 了 -
posted by ミッキー at 18:50| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月12日

お盆・夏休みのオススメ映画 【後編】『ぼくの伯父さんの休暇』('53.仏 ジャック・タチ監督・主演作品) 『AKIRA』('88.大友克洋監督作品) by ねんねこ

さてさて、夏!といえば ゙バカンス″でしょう! 尤も 極度の暑がりで出無精のねんねこは… これ昨日書いたな…
でも そんなバカンスな、

◆『ぼくの伯父さんの休暇』('53.仏 ジャック・タチ監督・主演作品)

監督自らが演ずる、悪気はないのに ゙歩く迷惑″の愛すべきユロ氏が海辺のリゾート地で巻き起こす騒動の数々が愉快な 味わい深いモノクロ作品です。

ちょっとややこしいのですが、このタチ監督のユロ氏シリーズ『ぼくの伯父さん』('58.原題『Mon Oncle』)というカラー作品が第31回のアカデミー賞で外国語映画賞を受賞し、日本公開されます。

その好評を受けてでしょうか? それに先立つ '53年製作のこの作品が '63年に遅れて日本公開となりました。だから、この『〜休暇』の原題は『Les vacances de Monsieur Hulot』で、゙ぼく″も出てこないし、だから ゙ぼくの伯父さん″でもなんでもないのに『ぼくの伯父さんの休暇』という邦題になってます。

オスカー受賞の『ぼくの伯父さん』(Mon Oncle)の方ももちろん面白いので 併せて観ていただければ何よりですが、ねんねこは『〜休暇』の方が より印象深くて好きな作品なのです。ちょっと物寂しいラストがまた愛しいんですね。

そして、夏! といえば 何をおいても ゙高校野球″ですよ!

なにしろ極度の暑がりにして出無精なねんねこにとって 涼しい部屋の中で観る高校野球中継は もう小学生時代から続く真夏随一の至福の時間!昔はずいぶんオトナに見えた選手たちがいつの間にかコドモになってて、今や監督までがほぼ年下です…

それはともかく、例年八月は高校野球を観てるために映画の鑑賞本数が減るねんねこ。本当は 甲子園球場でナマの試合を観たいけど、暑がりで出無精でさらにビンボーなので無理… (T。T)…と ここまで振っといての、まさかの変化球です!(野球だけに…)

今年に限って ゙オリンピック″で行きます!

◆『AKIRA』('88.大友克洋監督作品)

「オリンピックと どう関係があるんだ?」って? それはね…

一昨年、『MONSTERZ モンスターズ』を観たのですが、藤原竜也演ずる主人公はコミック本の『AKIRA』を常に持っていました。漫画は読んでいないけれど、映画の『AKIRA』は公開当時に観ていて 内容もほぼ覚えていましたから、その言わんとするところは何となくわかりましたが、もっと何か深い意味があるのかな?と思って、この映画『AKIRA』をレンタルしてきて観直しました。

『MONSTERZ モンスターズ』の元ネタである韓国映画『超能力者』も観てますが、こちらのカン・ドンウォンは確か『AKIRA』なんて持ってなかったよなぁ…? 結局それ以上の新たな関連は見出だせなかったわけですが、実は今回 この件はどぉでもいいんです。(じゃなぜ書いた!!)

四半世紀ぶりに再見した映画『AKIRA』の中には なんと!驚くべき ゙予言″が描かれていたのです!原作コミックの中にも描かれているのかも知れませんが、すみません そちらは確かめられませんでした。

あらためて言っときますが、コレ 1988年製作の映画ですよ!

レニ・リーフェンシュタールの『オリンピア』二部作や 市川崑監督渾身のドキュメンタリー『東京オリンピック』、『炎のランナー』(’81 ヒュー・ハドソン監督作品)など数多ある五輪映画の秀作を差し置いてのこのチョイス!

もはや変化球をも超越した消える魔球!! はたまたH難度の離れ業か!?(オリンピックだけに…)

体操ニッポン、おめでとう! 女子も大健闘!! 寺本明日香主将バンザイ!!

失礼しました… 今こそ『AKIRA』で 消える魔球を見つけてみてください。

それでは また ミッキーさんに呼ばれた時に参上します。御拝読ありがとうございました。
posted by ミッキー at 07:02| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月11日

お盆・夏休みのオススメ映画 【前編】『人魚伝説』('84.池田敏春監督作品) 『四月怪談』('88. 小中和哉監督作品) byねんねこ

大変お久しぶりです。ねんねこです。今回もミッキーさんから「夏休みにオススメの映画を紹介しなさい!」との特命を受けました。またまたお付き合いをお願いします。

さて、夏!といえば まず ゙海″です!(山の日なのにぃ?)極度の暑がりな上に出無精なねんねこは、子供の頃以降は海なんて全く行ってませんが… だのに ゙海″からの作品をご紹介したいと思います。

日常的に映画を観るようになった'80年以来、毎年末にベストテンを選出していますが、1984年は奇しくも邦画・洋画ともに ゙人魚の映画″がマイ・ベストワンとなりました。

洋画は ロン・ハワード監督、トム・ハンクス&ダリル・ハンナ主演『スプラッシュ』で、もちろん超オススメなんですが、結構知られている作品だと思いますので ここではタイトルのみの紹介とさせていただきます。

そして邦画の首位となったのが…

◆『人魚伝説』('84.池田敏春監督作品)

宮谷一彦氏の劇画が原作。陰謀によって夫を殺された海女さんがたった一人で復讐の闘いに挑みます。

池田敏春監督ですから(?)そのバイオレンス描写は凄まじいですが、事情が事情ですし、なにより この映画によって大いに ゙化けた″白都真理さんの熱演には泣かされずにおれませんでした。

実はこの度、念願のDVDをついに入手しました! あらためて観直すまで すっかり忘れていたのですが、この映画は三重県志摩市で撮られていたので、ねんねこが当時所属していた名古屋の劇団の関係者も多く出演していたのでした。

冒頭のシーンで、NHK『中学生日記』の先生役を長年演じられていた 今は亡き志摩晶先生の漁師姿を見られたのも個人的にはとても懐かしく嬉しかったのです。 しかし 志摩のロケで志摩先生って…

続いて、夏 といえば ゙幽霊″です〜。そこで…八月なんだけど

◆『四月怪談』('88. 小中和哉監督作品)

『四 ゙谷″』ではなくて『四 ゙月″怪談』です。そして これは怖〜い映画ではありません。

原作は大島弓子さんの少女コミック。不慮の事故で幽霊になってしまった女の子(中嶋朋子)が、ある男(柳葉敏郎)の導きによって命の大切さを知ってゆく良質なファンタジー映画です。

ねんねこは、この頃の中嶋朋子さんが一番可愛かったと思っていますが、意見・感想には個人差があります。いやいや今も素敵な女優さんですよ〜

この『四月怪談』公開の確か翌年の夏休み、TBS系だったか?のお昼の帯枠で 田山真美子さん主演の『夏色怪談』というドラマが放送されました。

原作はなく オリジナル脚本のドラマ″ということらしいのですが、不慮の事故で死んでしまった女の子が主人公という点に留まらず、随所が『四月怪談』に似ていて 少なくとも ゙参考″にはしていたと思います。

極めつけは、霊となった主人公が他者には見えないのをいいことに 思いを寄せる男の子にする行為が全く同じで「え!?いいの?」と思いました。

尤もこの行為(仕草)、とても年頃の女の子らしいし 見てても可愛いので ドラマでもやらせてみたかったんであろう気持ちはわかりますし、実際 中嶋版も田山版も このシーンは可愛くて微笑ましいから まぁいいんじゃないか… と思ってます。

明日(予定)の【後編】も お楽しみに!
posted by ミッキー at 08:16| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする