2017年08月22日

感想をいただきました。『アリーキャット』by大阪・香

こんにちは、昨日ようやくミッキーさん熱烈推薦(!)の『アリーキャット』を観に行きました。ちょっと長いですが、感想をお伝えしておきます。

2時間近い映画なのに退屈しない作りの、和製ロードムービーという印象でした。タイトルの『アリーキャット』は「野良猫」という意味らしく、若手の個性派俳優である窪塚洋介とDragon Ashの降谷建志演じる主人公の二人の男性にも重ねられています。

映画の最初と最後に一匹の野良猫が隠し味で出てくるのも味噌で、猫好きにはたまらないでしょう(野良猫の割に、可愛がられているからなのか毛並みもよく、汚れが全くないのに違和感がありましたが・・・)。

政治家や経営コンサルタントという、いわゆる「勝ち組」で、上等な背広に身を包んではいるけれども、その実、中身はたんなる悪徳で変態の固まりでしかない男たちに対して、アルバイトの警備員や自動車の整備工、デリヘルという肉体労働に従事する主人公たちが挑むという内容が、さもありなんというリアリティを感じました。

最近、若手政治家のしょうもないスキャンダルが世を賑わしています。本当に政治家って暇だし、あの程度の中身でなれるような職業なんだなと呆れる毎日だった(なけなしの収入から天引きされる税金の一部が、この政治家たちの収入源になっているかと思うと怒り心頭!)ので、光のあまり当たらない場所ではあるけど一生懸命に生きている主人公たちの方が、人間的には何十倍も上等だと思います。

そう思わせるような俳優がたくさん出ているのも見所です。栄養不良だけれど底知れないパワーを秘めた野良猫にも似た窪塚洋介、愛すべき不良少年風の降谷建志、この二人を殴る、蹴るなどしながらも、男のほのかな愛情を漂わせる火野正平。

また、悪役たちの顔も怖くて、「憎らしい!」と心底思えます(笑)。変態政治家を演じる高川裕也、悪徳自称「経営コンサルタント」を演じる三浦誠己、政治家を守る冷血なSPを演じる森岡豊、その相棒を演じる馬場良馬など、かっこいい悪役たちも光っていました。

一方で、複雑な過去を持つシングルマザー演じる市川由衣、明るいデリヘル嬢を演じる柳英里沙は、強さよりも弱さ、頭脳よりもセックスが目立つ役どころで、女性イメージが限定され過ぎていて、同性としてはシンパシーを抱きにくかったというのが偽らざる本音です。男のほうが光る映画というか、男性観客のニーズを強く意識して作られた映画なのでしょう。

「辛気くさい話をすんなよ!映画なんだから、面白ければいいじゃん」と言われそうですが、男だけでなく女もお金を出して、時間を捻出して観に行くのが映画です。野良猫の生活のリアリティや女たちの多様性をちらっとでも伝えるような、細部にこだわった映画作りをして欲しいと常々思っています。こだわりのある映画であれば、映画館にわざわざ足を運んでまで支えていきたいですから。


☆コミケで何年ぶりかでお会いした猫好きの香さんに『アリーキャット』をオススメしましたら京都みなみ会館まで行って観てくださいました。ありがとうございました。最後の一文、共感しました ❗️また感想をお待ちしております。

posted by ミッキー at 12:10| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月10日

感想をいただきました 番外編「中古盤騒動記」by ねんねこ

今日も今日とて中古DVDやレンタル落ちVHS探しに余念のないねんねこ。

昨3月某日のことです。渡豪前のミッキーさんにドーナツを御馳走になった後、中古DVDを散策すべく そのお隣りのレンタル屋さんに立ち寄りました。

中古とはいえレア度など、モノによって値段は様々。DVDは沢山欲しいけどビンボーなので高価な品は買えない、なんて可哀相なねんねこ。1000円以下の中から涙目で品定めします。それでも魅力的な作品がいっぱい!
「さ〜て、この日選んで購入したのは…

まず、俳優としては勿論、監督としての才も冴え渡るショーン・ペン監督作品『プレッジ』('01)。゙サスペンス″の一言では片付けられない、深い人間ドラマです。主演はジャック・ニコルソンです。ヴァネッサ・レッドグレーヴ、ミッキー・ローク、ベニチオ・デル・トロなども出演しています。

続いて、大好きなコーエン兄弟の『バーバー』('01)。こちらも一筋縄ではいかないサスペンスですね。主演はビリー・ボブ・ソーントン。昔からこの名を聞くと どうしてもピーナッツクリームを思い出してしまいます。今でもあるのかな…。 リチャード・ジェンキンスおじさんや、まだ若い16、7歳くらいのスカーレット・ヨハンソンが出ています。
これがなんと[モノクロ版]と[カラー版+映像特典]2枚組の豪華版。なのに980円! 本当にこの値段で戴いていいんですかぁ〜!?
(ToT)

そして、前々から目をつけてたけど ちょっと高くてなかなか買えなかったのが やっと安くなってた、ももいろクローバーZ主演の青春映画『ももドラ momo+dra』('11.佐々木敦規監督作品)の3本で〜す!」

と、これでめでたく「来週をお楽しみに」できればよかったんですが…

問題は この『ももドラ』でした。
ジャケットを見たときに な〜んか違和感がある。ジャケ写にシャープさがない…。特に裏面のバーコードをよく見てみると、やっぱりどうもコピーっぽく感じるのです。
当然「海賊版なんじゃないか?」と思ったので、購入前に店員さんに「これって大丈夫ですか?」と、包装を開けて見てもらいました。メンバー5人が印刷された裏ジャケが ちゃんとあるし、盤面にもメンバーの顔が印刷されていたので、「大丈夫じゃないですかぁ〜」と あまり深刻にも考えていないように応える店員さん。

ねんねこは海賊版の映画を観たことも作ったこともないので(!)よく知らないのですが、聞いたところによると「海賊版って映画館で上映されているものを盗撮したりするから 画像は悪いし 人の頭が映ってたりする。」とのこと。だから「観てみれば判るだろうから、もしそうだったら返品させてもらおう」と考えて、結局買って帰りました。

゙買って安心するタイプの人″ではないつもりですが、ビンボーなくせに凄まじいペースで安いDVDを買うものですから、実は観るほうが追いつきません。尤もほとんどが昔観た映画を懐かしんで買っているものなので「今観たい!」というより、老後観たいときにいつでも観られるために買ってるようなもの。現に 今これを書いている時点でまだ『バーバー』も『プレッジ』も再見してません。

しかし、この怪しい『ももドラ』だけは 確認しないわけにいきません。
DVDをデッキにセットして さぁスタート…

うん、聞いてたような ゙劇場で盗ったみたいな映像″じゃない。普通にキレイな画面です。特典のメイキングや予告編も ちゃんと収録されてました。

…でもね…

特典映像の方はなんら変なとこはないんだけど、映画本編の間中ずーっと中国語字幕が出てるんです。その字幕を消す機能はないのです!

???「こうゆうのも海賊版なのか?」あるいは「中国語圏の人向けに作られた特別バージョンの正規品という物もあって、これはそうゆう物なのか?」「それならそれで悪くはないけど、そこは明記しといてくれないと字幕が消えないんじゃ鬱陶しくて堪らない!」などなど…様々な考えが脳内を巡ります。

翌々日、ねんねこが懇意にしている古書店があるので持ってって見てもらいました。
ジャケットの写真とバーコードを一目見るなり「うん、海賊版だね」
そりゃそーだ!素人のねんねこでも このコピーっぽさはオカシイと思ったのだ。昨日の店員の注意力と責任感の無さは なんなんだ!

というわけで早速 購入店へ。件の店員はいませんでしたが、責任者の店員さんに事情を話したら キチンとしたお詫びと対応をしてくださいました。
このお店自体が悪いわけではありません。買い取り時に見抜けなかったとはいえ、海賊版を持ち込まれたお店も被害者です。

返金してもらってもよかったのですが、なにしろ欲しいDVDはまだイッパイアッテナ。同じ額のものと交換してもらうことにしたので、ねんねこ御贔屓のシドニー・ルメット監督作ながら機会に恵まれず未見のままだった刑事ドラマ『セルピコ』('73.主演:アル・パチーノ)をセレクト。
「よ〜し、もうこうなったら(どうなった?)オマケだ!」と 昔観た『月山』('79.村野鐵太郎監督作品/原作:森敦/主演:河原崎次郎)も追加購入しました。
…はい、これを書いている時点でまだ『セルピコ』も『月山』も観てません。老後の楽しみです。すみません…


かくして、海賊版DVD騒動は一応の決着を見たわけですが…

ひとまずここで 今回の教訓

1. ちょっとでもおかしい、怪しいと感じたことは とことん確認すること。
2. 重要な局面にも関わらず店員の対応が不誠実だと思ったら、遠慮なく別の店員さんに代わってもらうこと。
3. 海賊版とは 劇場で盗撮したものだけではない!

皆さんも お気をつけください。


さて、このハナシには後日談があります。

その数日後、例の懇意にしている古書店を訪れた際のことです。
この古書店さんは 店舗が三つに分かれていて何れもすぐ近くに有るのですが 定休日をずらしてあって、ねんねこの親しい店員さんのいる店舗に遊びにゆく日はたいてい他店舗はお休みの曜日。なのでその他店舗を覗くのは年数回ほど。
久しぶりに いつもと異なる店舗を訪れ、そこの棚を眺めていたら…
!! あるじゃないかぁ〜『ももドラ』が! しかも1000円!
あの一連の騒ぎはいったい何だったんだぁ〜〜〜!

…といったわけで、ねんねこん家には現在『ももドラ』DVDの正規品があります。
尚 この正規品、裏ジャケなんてありません。盤面にメンバーの顔はありません。
手の込んだ海賊版だったんですね…

まぁアレをねんねこが買わなかったら、いつかは誰かがうっかり買ってしまって 同じようなショックを受けたでしょうから、ここで見つかっといて良かったんだと思います。

繰り返しますが、皆さん くれぐれも海賊版には御用心を。

そして、明日も嬉しいこと楽しいこと いっぱいあるといいネ!
おやちゅまりあ!
posted by ミッキー at 03:34| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月04日

感想をいただきました 『修羅雪姫』('01.佐藤信介監督作品) byねんねこ

ねんねこです。本当に続きました。

さて、『修羅雪姫』という映画は もう一本あります。

『修羅雪姫』('01.佐藤信介監督作品)

やはり小池一夫(一雄)・上村一夫両氏による同じ劇画を原作としています。
主演は、普段はフンニャカフンニャカしてるのに映画だと何故かピシッとした役(『スカイハイ』とか『ゴジラ×メカゴジラ』とか)が多い釈由美子さん。

ねんねこは公開当時に劇場で観てるんですが、この度 梶芽衣子さんの'73年旧作を観ても「あの映画('01)って こうゆう話だったっけ?」と思いましたし、そういえば2003年に『キル・ビル』を観たときも 佐藤監督版『修羅雪姫』のことは全く連想しませんでした。
なので今回観直してみました。

なるほど、母の仇を討つなど原作の断片は出てきますが、最初から仇討ちのために動いているわけではないし、暗殺集団の一員として活躍するアクションの数々がなによりの見せ場となっている映画なので、基が同じ話とはちょっと気がつきませんね。
でも この映画のDVDに収録されているオーディオコメンタリーによると、原作の小池氏は かなりアレンジされたこの作品も気に入ったそうです。

時代は近未来。そして舞台も日本ではないらしい ゙どこかの国″とのこと。
゙近未来″という映画がよく出てきますけど、それらはいったい何年くらい先のハナシなのでしょうね?
この『修羅雪姫』の公開からもう16年が経ってるけど、まだ来ないのかな…
これは日本じゃないから こうはならないのか…。

それは置いといて…
佐藤信介監督は、市川準監督や行定勲監督の許で脚本(助監督とかではないんだね!)を務め、監督として近年では『GANTZ』シリーズ、『図書館戦争』シリーズ、『アイアムアヒーロー』などを手掛け、来年には福士蒼汰くん主演の『BLEACH』実写化の公開も控えるなど多忙を極める売れっ子です。
さらに、アクション監督には『トリプルX:再起動』での活躍も記憶に新しいドニー・イェン氏。梶原善さんに似てるのにカッコイイよね! いえ 梶原善さんは善さんで素敵です…。面白いし… いやまぁそのぉ…
そして、特技監督は『シン・ゴジラ』の樋口真嗣氏です。ちなみに樋口氏は『キル・ビル』にもプロダクション・コーディネーターとして参加しています。
特技監督だけでなく(いわゆる総大将としての)監督業もこなす樋口氏ですが、゙ヒグチしんじ″表記名義で『ミニモニ。じゃムービー お菓子な大冒険!』('02年)なんて映画も作っています。これはなかなか楽しい映画でした。
昔からアイドル好きなねんねこですが、人気絶頂だった この頃のモー娘。メンバーには 実は(失礼ながら)全く興味なかったです。それなのに観に行ったのは、同時上映(こちらもモー娘。映画ですが、事実上の主演は 当時10歳前後の ゙ももち″でした。)が澤井信一郎監督作品だったからです。
一般認知度とは相反するようですけど、モー娘。は現在のメンバーの方が実力も魅力も格段に上だと思っています。ふくちゃんと まりあんらぶりんが特に好きです!

…なんのハナシでしたっけ?…

『修羅雪姫』でした!

映画では俳優を観るのも楽しみなねんねことしては、やはり出演者の顔ぶれについても語らねばなりません。
釈由美子さんは どうゆうわけか?現在とあんまり変わらないように思えますが、今より随分と線の細い伊藤英明さん、まだ少女のようなあどけなささえ残る真木よう子さん、「のような」どころか本当にまだ少年の塚本高史くん…。
剃刀のような鋭さも垣間見せる松重豊さんが、今では日ごと孤独にグルメしている人だなんて俄かには信じがたいです。もっと昔は地獄で警備員もしてたのに…
ほんの15、6年ほど前の映画でも 現在活躍中の俳優さんたちのこういった若き日の姿を見られるのは嬉しいものです。

ついでなんで『キル・ビル』の日本人キャストについて少し。
と言うのも、つい最近『キル・ビル』2作セットのDVDを安く手に入れたので、久しぶりに再見して ちょっと驚いたのです。
『キル・ビル』の日本人キャストといえば、まず GOGO夕張役の栗山千明さんが真っ先に浮かぶんでしょうが、ルーシー・リュー演ずるオーレン・イシイ配下の ゙クレイジー88″なる大軍団の中の6人が側近として行動を共にしていたのもご記憶でしょうか?「やっちまいな!」のシーンです。この面々に注目です。
この中のお一人(゙ミキ″と呼ばれる人)は島口哲朗という方で、この映画でも殺陣指導をしている むしろそちらのプロフェッショナルです。
紅一点は真瀬樹里さん。服部半蔵役で やはり出演しているSONNY千葉こと千葉真一さん(と野際陽子さん)の娘さんですね。
それから北村一輝さん、田中要次さん、山中聡さん。いずれも現在ほど知名度はなくとも、既に多くの映画やドラマで活躍してましたから、当時から知ってる人は知ってて観ていたでしょう。
そして最後の一人なんですが、これがなんと! 今や飛ぶ鳥を落とす勢い!鶏も揚がるほど熱く大ブレーク中の高橋一生さんだったんですね!
なにしろ子役から活動している高橋一生さんですから芸歴はかなり長いし、ねんねこも随分以前から知ってはいました。深夜枠の主演ドラマも観てました。映画『スウィングガールズ』('04)のわりと序盤のシーンなんて可笑しかったですよね。
でも『キル・ビル』のこの中にいたのは知りませんでした!
だって、みんな赤影さんのみたいな形の黒い仮面をつけてて顔わからないし、映画館で一回観ただけだから 全部アルファベットのエンドクレジットも読み切れないし。DVDで じっくり読めたからわかったことでした。
もうひとつエンドクレジットで見つけたこと。ザ・ブライドvsオーレン一家の決戦の場となる「青葉屋」のご主人だか番頭さんだか?に扮したのが俳優兼映画監督の佐藤佐吉さん。その彼はクレイジー88たちに「チャーリー・ブラウンに似てる」と言われるんだけど、クレジットで役名見たら そっちもチャーリー・ブラウンだったんで笑ってしまいました。

結局またハナシがあちこち跳びましたけど、こんな発見もあるので 皆さんも昔観た映画を名画座やDVDで観直してみてください。
きっと楽しいよ!

ではまた次回。 (話題は変わると思います…)

posted by ミッキー at 17:05| Comment(0) | 感想をいただきました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする