2022年08月08日

「イタリア映画祭2022」オンライン上映第2部より『子供たち』『乳母』

「イタリア映画祭2022」のオンライン上映第2部で、8月7日まで購入できると聞いて早速一本買ってみた。1000円で72時間だから損はない。
申し込んだのは随分前にみた『子供たち』。

衝撃的な内容だったので、その部分だけ鮮明だが、あとははっきりしていないので、もう一度見たいしDVDにもないようだ。

🎬『子供たち』マルコ・べキス監督/95分/2001年

チリ生まれの鬼才マルコ・ベキス監督が、歴史に翻弄される人々を鮮烈な映像で描いた力作。

ネットで自分の双子の兄を探し当て、アルゼンチンからミラノへ現れたローザ。裕福に育つハビエルは、ローザの登場に戸惑いながらも、彼の両親が心配を振り切って2人で真実を突き止め始める。

20年前、軍政下のアルゼンチンで何が起こったか……。

アルゼンチン軍政下の77〜79年に反体制派の市民を「生きたまま航空機から海に突き落とし」殺害して、その幼い子たちを殺したり、売ったり、赤ん坊なら養子にしたりしていた。

ローザを取り上げた産婆が双子を取り上げたが最初に生まれた男の子を軍の上層部の夫婦が養子に、後から生まれたローザは産婆が双子とは言わずに外に持ち出した。その後ローザはどう育ったかはわからないが、大人になって産婆の証言で双子の兄がいたと聞いて、いろいろ調べてミラノのハビエルを訪ねて来たのという話。

アルゼンチンでは今も生き残った子どもたちを殺された両親の親(祖父母たち)が孫探しの運動をしている。
この映画を見なかったら、この虐殺のことは知らずに終わっていた。


🎬『乳母』マルコ・ベロッキオ監督/106分/1999年

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20世紀初頭のローマが舞台。

精神科医(ファブリィツィオ・ベンティヴォッリョ)の家に子どもが生まれたが、妻(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)は赤ん坊を抱こうとせず乳も出ず、乳母を雇うことにした。

たくさんの乳母希望者が集まった中で落ち着いた若い女性(マヤ・サンサ)が雇われ、その日のうちに赤ん坊はぐっすり眠るようになった。

名画『夜よ、こんにちは』の監督さん。3人の俳優さんがお若い。特にテデスキさんは若妻の固い表情が良かった。最後の一本になったが印象に残る作品が見られて満足。

★乳母を決めるシーンに驚く。村の女たち20人ぐらいがおっぱいを見せてずらり‥‥。

posted by ミッキー at 13:24| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月07日

購入は今日まで 視聴は8月10日まで❗️イタリア映画祭2022 オンライン上映のお知らせ 『どうってことないさ』『南部のささやかな商売』

「イタリア映画祭2022」オンライン上映第2部は8月7日(日)まで開催。

購入できるのは8月7日(日)23:59まで、視聴可能期間は購入後72時間。最大8月10日(水)まで可能。

例 8月7日(日)12:00に購入の場合は、8月10日(水)12:00まで視聴可能。

全12作品は映画祭の期間限定で上映の権利を得ました。この映画祭が終わると、残念ながら大半の作品は二度と見ることができないと思われます。
少しでも気になる作品がありましたら、一期一会の出会いをお楽しみにされてみてはいかがでしょうか。

イタリア映画祭2022オンライン上映↓↓
 https://www.asahi.com/italia/2022/online.html

🎬『どうってことないさ』エドアルド・レオ 監督/105分/2016年

ミラノで暮らすフリーITエンジニアのクラウディオ(エドアルド・レオ)と、非常勤で数学を教えている妻・アンナ(アンナ・フォリエッタ/知的な美人さん)は、そろそろ子どもがほしいと思っていたが、金銭的に不安で決心できない日々を送っていた。

そこで、クラウディオは自分の仕事に出資してくれる人をパソコンのサイトを通じて呼び掛けたが、お金も集まらなくて不発に終わった。

自棄になった2人は酔っぱらい「出資してくれたら僕たちの子作り実況を投稿するぞ〜」と言っている様子を動画サイトにふざけて投稿してしまう。

翌日、酔いが覚めて、パソコンを見ると、瞬く間に動画は広まっていて、お金も集まり始めた。

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若い2人はこんなに世間を騒がすとは思ってもみなかったが、当然、妻は学校を首になってしまう。

その時の同僚との会話で「3人目を妊娠したから1年間有給で休むわ」と言っている教師がいた。それを聞いてミッキーは『マイケル・ムーア監督の 世界侵略のススメ』を思い出した。そこでは「イタリアの有給が年に8週間」もあると言っていた。だから有給出産休暇が1年間は嘘ではない。

しかし、アンナは正規教師でないのでその恩恵にはあたらない。ネット炎上してアタフタする流れには、非正規労働者の悲哀もたっぷり盛り込まれていた。

🎬『南部のささやかな商売』ロッコ・パパレオ監督、脚本、出演/103分/2013年

コスタンティーノ(ロッコ・パパレオ)は神父だったが女性関係のいざこざで神父をやめて南部の故郷に戻ってきた50歳の男。聖職の道を外した息子を母ステッラ(ジュリアーナ・ロヨディチェ)は世間の恥さらしと激怒して、自分の持ち物で長い間打ち捨てていた灯台に一人で住むように言う。

彼は少しずつ片付けながら、一人のんびり暮らそうするが、ワケアリの人々が集まってきて…。

監督さんは喜劇役者で、音楽家でもある方。

ひょんなことでぞろぞろと集まってくるのは、妻(コスタンティーノの実妹)に逃げられて失意の義弟アルトゥーロ(リッカルド・スカマルチョ)、元売春婦マニョーリア(バルボラ・ボブローヴァ)、雨漏りを直す工事人、サーカスの一団という一風変わった共同生活が始まるのだ。

ワケアリだけど悪人はいない。 揉め事はあっても、そこはイタリア、誰かが仲立ちすれば何とかおさまる。

そんな彼らの灯台の暮らしが「ここをホテルにしよう!」と一致協力する。素敵な音楽、芸術(大道芸も)を散りばめて観せてくれた。
posted by ミッキー at 11:04| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月27日

オンラインで SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022(7)短編作品より『清風除来』『喰之女』『サカナ島胃袋三腸目』

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🎬『清風除来』慮明慧監督/日本/26分/世界初上映

事業に成功した親の都合や見栄で、中国・杭州の海辺に建つ超豪華なマンションに越して来た少女ズイ。一人娘のズイには2部屋続き(ベッドルームと勉強部屋)のスペースがあるほど広く、内装も贅を尽くしたものだった。

親戚、知人が集まる中で、どうしても反抗的な態度をとってしまうズイを見かねて、さりげなく外に連れ出してくれた父の元同僚の中年女性・フィンがいた。

フィンが来る前に、集まった女たちから、彼女の病気のこと、医療を拒否していること、性格のことなどをきいていたズイだが、フィンと話すうちに……。


フィンが招かざる客と知っているズイ。父母の招いたお客の「儲け話」「自慢話」「うわべだけの愛想笑い」から救ってくれたフィンから、写真の撮り方を優しく教えてもらう。ただそれだけの短い思い出を、開発された場所に建つマンション、自然の残った海辺をバックに丁寧に描かれていた。

背が高く顔立ちも都会風なズイを演じる少女に、弱者に対する思いやりとともに、存在自体に富の象徴にも感じた。

短編ではこれが一番しっくり来た。

🎬『喰之女』中西舞監督/台湾、日本/22分/日本初上映

女優として成功することに全てを賭けているシューラン(リュー・ダイイン)は、女優仲間のミミ(ハン・ニン)の衰えぬ美貌に驚愕。そんなミミから招待制の晩餐会に誘われる。ミミの美貌の秘密がそこでの食事に隠されていると確信したシューランは……。

気持ち悪い映像もあるサスペンス短編。美しさに執念を持ち続ける女たちの気持ちはわかるつもりだが、「あれ」の生食いはご勘弁!

🎬『サカナ島胃袋三腸目』若林萌監督/17分/日本初上映

豚のとん吉は、魚の腹の中で、さかな子に出会い、二人はおたまじゃくしの坊やを授かる。ある日、漂着した果実をとん吉と坊やが口にすることで、彼らの暮らしは一変して……。

ユニークな題名、ストーリー、短編の命である起承転結の構成が良かった。豚、魚、両生類のオタマジャクシの三様が想い合いながら「住みにくい場所」で生活する……そこには人間世界への示唆が含まれていた。

posted by ミッキー at 07:16| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする