2019年05月03日

イタリア映画祭2019 (5)『ある日突然に』『幸せな感じ』

🎬『ある日突然に』チーロ・デミリオ監督/イタリア/88分/日本初上映

カンパーニャ州の田舎町に住む17歳のアントニオ(ジャンピエロ・デ・コンチリオ)はビックチームでサッカー選手になる夢を持っていた。

今も地元のかなり強いチームに入っているが、母一人子一人の生活で高校に行かず、朝は母と農園でレモンを栽培して、昼間はサッカー、夜はガソリンスタンドでバイトをしている。

問題は母ミリアム(アンナ・フォリエッタ)が情緒不安定で福祉係の知人の裁量でなんとか母息子が一緒に暮らしている状態だった。

そんな時、アントニオが都会の有名サッカーチームのスカウトマンの目に止まり……。

image.jpg

このお母さんが大問題。即、精神病院行きレベル。若い女に走った元旦那の住む団地前で「いるのはわかっているのよ、話があるから出て来なさい!出て来ないなら裸になる!」などと言っておっぱいボロン(あ、ブラジャーになったのかな)、とにかく異常すぎる。

知り合いの福祉の人も、次、どこかから通報があったら、あなたは17歳だからお母さんは子どもの育児不適当で離ればなれになると忠告をうけている。

だが、日常生活では農園で働いて息子を大事にしている。息子もお母さん思いでことが起こればかけてつけている。健気な息子だが観ていて暗い気持ちになった。

⭐️地元でサッカー指導する男の方がとてもいい言葉で選手を育成していた。きっと俳優さんではなくて本物のサッカー指導者と思う。


🎬『幸せな感じ』ヴァレリア・ゴリーノ監督/イタリア/115分/日本初上映

マッテオ(リッカルド・スカマルチョ)は実業家として成功をおさめていて、ローマで人生を謳歌していた。マッテオの兄エットレ(ヴァレリオ・マスタンドレア)は故郷で中学教師をしていて妻子と堅実な暮らしをしていた。

そんなある日、兄エットレが悪性の病にかかり余命いくばくもないことを知る。マッテオは本人にも家族にも病の真実を知らせずにローマに兄を呼び寄せて治療に専念させるが……。

この映画祭で上映された『私の娘よ』に女優として出られているヴァレリア・ゴリーノさん。彼女の第2作品目の映画。今回、2本の女性監督があったが両方とも言うことなし❗️だ。

兄弟それぞれに表立って「言いたくない」ことや「いちど、聞いてみたかった」ことなど、二人っきりの時にぼちぼちと話し始めるのだ。その内容も深刻な問題ばかりでなくて、クスっと笑える場面もあった。

男優さんお二人が人気俳優なので公開もあり得る。これもミッキー地元あいち国際女性映画祭でもう一度観られたらこんな幸せなことはない。

⭐️最後のシーンは浜辺で想定外のアクシデントが起こる。そのことで兄弟は大笑いする。この場面は「幸せな感じ」で締めくくられていた。
posted by ミッキー at 11:39| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月02日

イタリア映画祭2019(4)『帰ってきたムッソリーニ』『ルチアの恩寵』

令和初の大失敗!

昨日、伊豆に着いて工事が終わったところの点検をして温泉♨にはいった後、夕飯も食べずに眠った。起きたのが夜9時で、軽くレトルトのお粥に青菜と卵をいれて、風呂に入ってまた寝た。

夜中目覚めたら携帯がピカピカしていたので開いてみたら!「ミッキーさん、令和が冷和になっています」といつも感想をいただくねんねこさんからメールが来ていた。

わぁ〜と眠気がふっとんで見てみたらやはり「冷和」になっていた! 令和初の大失礼💦。ねんねこさん、ありがとう。


🎬『帰ってきたムッソリーニ』ルカ・ミニエーロ監督/イタリア/99分/日本初上映 (9月公開予定)

『帰ってきたヒトラー』のイタリア独裁者ムソリーニ(1883〜1945年)が現代のローマによみがえったらという完全リメイク版。それとわかって観たが、あまりにもそっくり……、ヒトラー版を観ている人はちょっと不満に感じるはず。

史実からヒトラーとムッソリーニの違いは私欲と女性と子孫。

ヒトラーは今公開中(朝日ホールすぐそばのヒューマントラストシネマ有楽町)『ヒトラーVSピカソ〜』にわかるように私欲が非常に強かったが、ムッソリーニにはない。反対に女性関係はムッソリーニは多く、ヒトラーは一緒に自殺したエヴァ・ブラウンさんのみだと思う。ヒトラーは子どもなし、ムッソリーニは6、7人の子がいる。

⭐️まあ、これは9月に公開だがDVDになっているヒトラー版は観ない方がいいと思う。このムッソリーニ版で◎はムッソリーニ役がそっくりだったことだ。


🎬『ルチアの恩寵』ジャンニ・ザナージ監督/イタリア、ギリシャ、スペイン/110分/日本初上映

測量技師のルチア(アルバ・ロルヴァケル)は36歳のシングルマザー。一人娘のローザはフェンシングに夢中になっている。

そんなルチアに市役所から大きな仕事が舞い込んで来た。それは郊外の広大な農地で大規模ショッピングセンターを建設する許可を得るための測量だった。

助手を伴い現地に向かい測量するが、市がくれた元図が間違っていた。危険な地質を隠すために偽装されたものだった。だが彼女は、市からの仕事が今後取れなくなるのをおそれて黙っていることにしたが……。


主演は今の映画祭2回目のアルバ・ロルヴァケルさん。『私の娘よ』では自由奔放な女、ここでは測量士さんだ。市からの仕事がなくなるのがこわいために黙っていようと決めたが、測量が終わったすぐに黒いショールを被った貧しそうな女が不意に現れて「この地に教会を建てて」と告げられるのだ。助手はそんな女はいなかったというのだから、彼女だけに見えたのだ。

その亡霊のような女はその後も突然部屋の中にいたりするのだ。その不可解な現象にたまりかねて測量を白紙撤回にする。

その後に起こる神的現象に驚いた。建設予定地の底から水が湧き出て町中を滝のような水が流れ込んできて、ここにもしショッピングセンターなどができれば土台から流されて人命も……と思うほどすごい量の水が出た。

イタリアの山間部の近代から取り残されているような土地に起こった奇跡のような出来事は「人命を助けるためだった」と勝手に解釈したが間違っているかもしれない。



 
posted by ミッキー at 09:18| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月30日

イタリア映画祭2019 (3)『女性の名前』『彼女は笑う』

🎬『女性の名前』マルコ・トゥッリオ・ジョルダーナ監督/イタリア/92分/日本初上映

シングルマザーのニーナ(クリスティアーナ・カポトンディ)は豪華な老人施設に、臨時職員としてミラノからロンバルディアの村に越してきた。

施設の神父の面接では半年後にはあなたの働き具合を見て正式に雇うという嬉しい条件も知らされた。住むところも用意され言うことなしの母娘だった。

介護士として働き始めて、間もなくマネージャーのトッリから呼び出しがかかった。その時に同僚の女性たち同士が目配せするようなそぶりに不安を抱きながらも部屋をノックすると……。


『輝ける青春』のジョルダーナ監督さんだから期待していたが、セクハラを訴える裁判が中心の作品。ストーリーも先が百パーセント読めるもので、セクハラを訴える女、セクハラされても仕事がほしい女、それぞれの事情も定番どおりだった。


🎬『彼女は笑う』ヴァレリア・マスタンドレア監督/イタリア/95分/日本初上映

工場中の事故で夫を亡くした妻カロリーナ(キアラ・マルテジャーニ)は、10歳になる息子ブルーノ(マルトゥーロ・マルケッティ)と明日の葬式に着ていく服装について話している。

息子ブルーノは友人と亡き父の葬儀でインタビューされたらどう返答するか練習する。

昔、事故死した息子と同じ工場で働いていた父チェーザレ(レナート・カルペンティエーリ)は、かつての仲間たちと労働条件の改善が出来なかったことを悔いていた。

女優さんが来日なさった。やはり妙齢の女優さんがいらっしゃるのでお客様の入りが違う。女優さんはミッキーの好みではないが「悲しみの中で複雑に揺れ動く気持ちを外に出さない」という難しい役を懸命に演じていた。

老いた父の意外な行動が、妻や幼い息子の内面を見せるとは正反対に外に向かっていくエネルギーに圧倒された。

⭐️『ナポリの隣人』の主役でもあるレナート・カルペンティエーリさんの重厚演技で満足した作品だった。
posted by ミッキー at 08:11| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする