2022年12月05日

『ファイブ・デビルズ』『ヴィーガンズ・ハム』

今日は試写がなく、まだ観ていない『ファイブ・デビルズ』『月の満ち欠け』『ヴィーガンズ・ハム』の3本絶対見る気でいたが、偶然に友人にあって話が弾んで『月の満ち欠け』は時間が合わなくなって2作品だけになった。

久しぶりに会った友人は映画の会でご一緒した人だったが、お年寄りのお世話で途中で来られなくなった。今は施設に入ったので介護職を週2日だけ働いていて、最近やっと月に2本ぐらい観ていると言って、ミッキーに会えて嬉しそうに話すので20分ほど劇場の椅子で話し込んだ。

どれでもキネマ旬報はずっと買っていて、辛い時や時間のないときに慰めになったと言っていたのでシネマジャーナルを101号から送る約束をして別れた。今年で7本目というのでベストテンも頼んで見たが、「無理無理」と言って断られてしまった。

🎬『ファイブ・デビルズ』レア・ミシウス監督/フランス/96分/センチュリーシネマにて

匂いに超敏感に嗅ぎ分ける能力を持つ少女ヴィッキー(サリー・ドラメ)は、水泳指導員の母ジョアンヌ(アデル・エグザルコプロス)と消防士の父ジミー(ムスタファ・ムベング)に可愛がられて暮らしていたが、学校では髪の毛のことで「便所ブラシ」と囃し立てられていた。

でも匂いに敏感なヴィッキーは大好きなママの匂い集めに一生懸命。今日もママの水泳のお教室に同行して水中エアロビスクを真似たり、後片付けをしていた。

そんな毎日を送っていた時、パパの妹ジュリア(スワラ・エマティ)が訪ねて来た。ママは不機嫌になって、村の人々に不穏な表情が浮かび上がって来たのを見て、ヴィッキーは落ち着かない気持ちになる。

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『アデル、ブルーは熱い色』では高校生だったアデル・エグザルコプロス、ええ、もう主婦?子持ち?と驚くが水着姿などはまだまだ若い時のまま。

ファイブ・デビルズは架空の地名の村だが湖も森も美しい。でも恐ろしい地名をつけたもんだ。5人の悪魔の地名では誰も住まないと思うが……。

ヴィッキーは匂い興味でジュリアのカバンに中の小瓶を持ち出す。その匂いを嗅ぐと気を失っている間にタイムスリップしてママとジュリアの若い時の出来事を知るというお話。

詳しくは書けないが、ジュリアの実兄とジョアンヌがなぜ結婚したかちょっとわからなかった。

そしてファイブ・デビルズはパパ、ママ、ジュリア、ヴィッキー、パパと以前付き合っていたナディーヌ(ダフネ・パタキア)だろうか。あ、住民も加わるかな。じゃあヴィッキーははずそう。


🎬『ヴィーガンズ・ハム』ファブリス・エブエ監督、脚本/フランス/87分/名古屋シネマスコーレにて

結婚して30年になる肉屋の夫婦ヴィンセントとソフィー(ファブリス・エブエ&マリナ・フォイス)は、結婚生活も家業の経営も破綻の危機にあった。

そんなある日、店がビーガン(徹底した菜食主義者)活動家たちに荒らされ、ヴィンセントが犯人の1人を殺害してしまう。死体の処理に困ったヴィンセントは、ハムに加工して証拠隠滅を図るが、そんなことなど知らない妻ソフィーがお客に売ってしまう。

だがそのハムは思わぬ人気商品となって……。

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シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2022の作品。バッチリミッキー好み❗️妻は儲かることをいいことに、夫婦で人混みに出かけて「生ハム!の仕入れ」に躍起になる。夫はもう止めたいと言っても聞かない。でもハムからペースメーカーのハシキレが出てきて……あ〜それさえ注意していればバレなかったのに。肉屋夫婦に妙に肩入れしてしまった。
posted by ミッキー at 21:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月02日

フランス映画祭2022(1)『あのこと』12月2日公開

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🎬『あのこと』オードレイ・ディヴァン監督/100分/12月2日公開

1960年代、フランス。成績優秀な大学生のアンヌ(アナマリア・ヴァルトロメイ)は予期せぬ妊娠をし狼狽する。学位と未来のために今は産めない。中絶は違法で医者はその話になると相談にも乗ってくれない。アンヌはあらゆる解決策に挑むが……。

フランス映画祭で上映される中で(もちろん全部上映されていないが)きっと、これほどショッキングな作品はないと思う。彼女の苦しみや痛みが、ミッキーの体をつらぬくような思いさえした。

これは今年のノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノーが自身の経験を基に書き上げた「事件」が原作。フランスで中絶が違法であった1960年代の話で、ルーマニア映画『4ヶ月、3週と2日』より忘れられない作品になりそうだ。

このアンヌの役を演じるにはよっぽどの覚悟が必要だったのではと思う。

★主演のアナマリア・ヴァルトロメイさんはセザール賞最優秀新人女優賞受賞。2022年のベルリン国際映画祭でシューティング・スター賞を受賞。
posted by ミッキー at 23:19| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月01日

12月1日公開映画『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』

🎬『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』ウィル・シャープ監督、脚本/イギリス/111分/伏見ミリオン座にて



イギリスの上流階級に生まれたルイス(ベネディクト・カンバーバッチ)は早くに父を亡くし、母と5人の妹たち一家を支えるため本の挿絵やイラストレーターとして働き出すが、お金に対して無頓着でいつも貧乏な暮らしに甘んじていた。

そんな家庭だったが母親が下の妹たちに家庭教師エミリー(クレア・フォイ/『ザ・クラウン』のエリザベス女王役の方)を住み込みで雇う。ルイスは勉強なら自分が教えるとすぐ断ろうとするが、エミリーの凛とした眼差しや受け答えに好意を持ち、しばらく居てもらうことにした。

それからまもなく二人は愛し合うようになるが、身分違い、歳の差(エミリーが10 歳ほど上)で家族親戚の猛反対を受ける。

そんなことには怯まないルイスは結婚。家を出て二人だけの幸せに浸るが、エミリーに末期ガンを宣告されてしまう。そんな時、庭に迷い込んできた子猫を飼ってピーターと名づけ、エミリーの慰めのために子猫の絵を描き始める。

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今日、午前中にチョン・ジェウン監の12月23日公開『猫たちのアパートメント』をオンライン試写で見ていて、午後からルイス・ウェインさんの描いた猫たちを見た。猫づくしの一日ってわけだ。今から150年以上前の方だがミッキーは知らなかった。どちらかというとダヤンの猫に似ているところがあったので親しみやすいが、ギョッとする形相の猫たちもいた。

結婚数年でガン宣告受けてもルイスは茫然自失だがエミリーは「やっと、人生に光がさしてきたのに…‥」と呟いただけで落ち着いたものだった。それからしょげている夫に「猫」を描き続けることを約束させて、亡くなる。

ルイスは描き続けることによって人と人の交わりが出来たことを、死の間際に悟り、妻の深い愛に……あ、最後まで書いてしまった。

★エンドロールに出てくる猫たち絵は素晴らしいものだった。

posted by ミッキー at 19:38| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする