2024年11月29日

11月29日公開映画『山逢いのホテルで』

🎬『山逢いのホテルで』マキシム・ラッパズ監督、脚本/スイス、フランス、ベルギー/92分/伏見ミリオン座にて

スイスアルプス山脈をのぞむ小さな町で、注文服の仕立をしている中年女性クローディーヌ(ジャンヌ・バリバール)は、障がいのある息子をひとりで育てている。

毎週火曜日になると彼女は自分でデザインした洋服を着て、山の上のリゾートホテルを訪れ、一人旅の男性客を選んで、その場限りの関係を楽しんでいた。

真剣に恋をすることなどないと思っていたクローディーヌだったが、ダムの責任者である男性の出会いによって、彼女の人生は大きく揺らぎ始める。

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主人公は40代の女性クローディーヌ。障害を持つ男の子(16、7歳かな)のお母さん。時々お年寄りの方が男の子の見守りをしにやってくる。夫とは離婚していて時々手紙が来るぐらい。贅沢はできないが持ち家もあって細々と洋服を作って生計を立てている。

そんな中で彼女の楽しみ?は、スイスに訪れる旅行者との後腐れのないセックス……決してお金ォ貰わず「ありがとう」と言って別れている。

そのままいけば問題はなかったが、離れ難い男性(知性があって独身)に巡り合って、家を売って息子を施設に預けて……と決断するが……ああ、書きすぎてしまった。

アルプス山脈を背景に綺麗事では済まされない女の一生の断片を静かに描かれていた。

目に焼きついたシーンがあった。彼女が家を売ろうと庭の縦横を自分の足幅で測るシーン。大股で息を切らして測っていた。その場面で「まだ私は若いんだ、新しい人生を進もう」という意欲を見せてくれたように感じた。

★ファッションデザイナーとして活躍してきたスイス出身のマキシム・ラッパズが長編初メガホンをとった。

posted by ミッキー at 19:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年11月27日

『六人の嘘つきな大学生』ミッドランドスクエアシネマにて

散歩から帰って来たら、ドアノブに袋がかけてあった。中にはプチトマトと来年のカレンダーが入っていた。あ、いつものYさんだ。メールでお礼をしようとしたら すでにメールが来てて「近くのコメダで10時半までいます。と入っていた。気づいたらのは11時前、ダメ元でお店に行くとまだいてくれた。

15分くらい近況広告してお別れした。一年に何回も会えないけど「お正月にゆっくり会おうね」と約束した。

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🎬『六人の嘘つきな大学生』佐藤祐市監督/113分

人気の大企業の新卒採用で、最終選考に残ったのはたったの6人。

「6人でチームを作り、1カ月後のグループディスカッションに臨む」という課題を与えられた彼らは、内定獲得を目指して万全の準備で選考の日まで頑張っていた。

そんなとき、急な課題の変更が通達される。6人の中で受かるのは1人だけで、その1人も6人で決めるというのだ。

戸惑う彼らに追い打ちをかけるように、6通の怪しい封筒が皆が集まる会議室で見つかる。その中には「詐欺師」「犯罪者」「人殺し」「援助交際」等々、6人を告発することが書かれていて……

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浅倉秋成のミステリー小説を映画化したサスペンス。

6人の就活生には、直感力がある嶌衣織(浜辺美波)、ムードメーカーの波多野祥吾(赤楚衛二)、冷静なリーダーシップの九賀蒼太(佐野勇斗)、語学力に自信がある矢代つばさ(山下美月)、分析力に優れた森久保公彦(倉悠貴)、スポーツマンでボランティアサークルの代表を務める袴田(西垣匠)が演じている。

この6人の裏の顔っていうのが後から炙り出されてくるのだが、最初は「さすが最終選考まで残る学生さんって素晴らしい!」と思ってしまった。

でもその嘘も半分は「近ごろなら、そう驚くこともない』内容だ。それに無理難題を押し付けた会社に「こんな会社なら、こちらがお断り!」という気骨のある若者がいなかったのが悔しいし残念だった。







posted by ミッキー at 20:08| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年11月26日

『チネチッタで会いましょう』伏見ミリオン座にて

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今日 松竹の映画『雪の花 ーともに在りてー』の試写があって、配球さんが先行上映の福井に行ったらしく、お土産にどら焼きをいただいた。

🎬『チネチッタで会いましょう』ナンニ・モレッティ監督、脚本/イタリア、フランス/96分

イタリアの映画監督ジャンニ(ナンニ・モレッティ)は、今まで40年間もプロデューサーの妻パオラ(マルゲリータ・ブイ)に支えられて映画を作ってきた。

チネチッタ撮影所の新作撮影(1956年、ソ連によるハンガリー侵攻を舞台にした映画を制作してい る。)を目前に控え、頭の中はアイデアでいっぱいのジャンニだったが、順調だと思っていたのは本人だけだった。

俳優たちは演出に口を出すばかりか政治映画をラブストーリーだと言い、娘に紹介された結婚相手は自分ほどの年齢。

思うようにいかなくて、ひとり帰宅して目を覚ますと、今度は妻から「別れ」を切り出されてしまう。

それに追い討ちをかけるようにプロデューサーが詐欺師であることが発覚……資金不足で撮影が止まってしまう。

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『息子の部屋』『ローマ法王の休日』などミッキー好みの監督さん。今作は映画作り、映画の中の物語とお腹いっぱいになりそうな「I歩手前」で見事にイタリア臭い(褒め言葉)作品に仕上がっている。

監督がもうすぐ70歳。枯れるには早すぎだが、さりとて若くもない。そんな焦りや戸惑いがこの作品に上手く生かされているように感じた。ひょっとしたら「映画作りを応援してくれている」すべての方々に自身を曝け出しているのかもしれない。。
posted by ミッキー at 19:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする