2019年05月22日

「愛」だけを残して、ロンググッバイ5月31日公開「長いお別れ』

🎬『長いお別れ』中野量太監督/日本/127分/5月31日よりTOHOシネマズ日比谷他にて全国ロードショー公開

2007年の秋。東京郊外の東家の母・曜子(松原智恵子)は、離れて暮らす娘たちに電話をかけ、父・昇平(山ア努)の70歳の誕生に家族皆んなで集まろう誘った。

長女の麻里(竹内結子)は夫の転勤で息子・崇とともにアメリカに住んでいる。次女・芙美(蒼井優)は、スーパーで働いていて、カフェを開く夢も恋人との関係もうまく行かず、思い悩んでいる。

せっかくの母親の願いだからと日程を合わせて2人は1年ぶりに実家に帰ると、昔校長だった厳格な父が半年前からぼんやりするようになって、今ではすっかり認知症になったことを母親から告げられる。

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中島京子の同名小説を『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督が映画化。2007年から7年間、父親の認知症の変化と共に、妻、娘2人、そして孫も変化していく様子がゆっくり現実的に描かれていた。


もう30年以上も前だが連れ合いの父が認知症になってミッキーもよく横浜にいって義母の手助けをした。連れ合いの姉妹3人も頑張っていたが、やはり空きがあるなら病院にという話になり探している時に、義父は家から出てしまい大慌てになったことがあった。

ちょうど夏休みが始まったばかりで、その日に小さい娘たちを連れて名古屋を出て横浜の家についたのは夕方で、その時は「よく来たなぁ」と喜んでいた。そしてまもなくいなくなってしまい、手分けして探したが見つからずとうとう夜9時過ぎに警察に届けた。

娘たちを寝かせてからもずっと起きていたが12時過ぎた時にふいにかえって来たのだ。ランニングシャツにズボン、手拭いを首に巻いて下駄履きで出ていったままの姿で体中汗だらけだった。でも手には花火のビニール入り袋がしっかり握られていた。

義父は夏に娘たちといつも花火をして遊んでくれていたので馴染みの商店で買ってから迷ってしまったのだ。その時のことが思い出されてしんみりとしてしまった。


この作品は「時の流れ」を急がすことなく認知症が進む速度にあわせて周りの人をも丁寧に写している。

是非とも若い(中学生以上なら理解できるはず)方々に観ていただきたい作品。
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2019年05月21日

世界大炎上‼︎ 5月24日公開アニメ『プロメア』

🎬『プロメア』今石洋之監督/111分/5月24日より東宝系映画館にて全国ロードショー公開

30年前、突然変異で誕生した炎をあやつる人種<バーニッシュ>が出現。世界が大炎上して半分が焼失した。そして、今、攻撃的な一部分の人が<マッドバーニッシュ>と名乗り、再び世界に襲いかかってきた。

高機動救命消防隊バーニングレスキューの新人隊員・ガロ・ティモス(声:松山ケンイチ)は、昔ながらの火消しのマトイをかついで、マッドバーニッシュのリーダーのリオ・フォーティア(声:早乙女太一)に立ち向かっていく。

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テレビ『天元突破グレンラガン』の監督今石洋之、脚本には原作者である中島かずきも参加のオリジナルアニメ。

脚本がとても分かりやすいので最後まで付いて行けた。炎=怒りの表現方法も理にかなっていて、人間の生活や社会に潜む「怒り」の内面も表しているように思えた。

映像と音のバランスも良かった。特に音の重なりがある部分の一つひとつの音がクリアになっていて音の整音技術に特別なものを感じた。

まあ、始めから「声の出演」のキャストに目がいってしまって観てみようかと試写に行ったが、技術面に見るものがあった。

声では早乙女太一の深みのある声が◎、堺雅人さんはキャラクターとご本人さんの気の立ち方が違うように感じた。
posted by ミッキー at 08:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月19日

放蕩無頼の兄、故郷に帰る 5月25日公開『兄消える』

🎬『兄消える』西川信廣監督/104分/5月25日よりユーロスペース他にて全国順次ロードショー公開

信州上田市の古い町並みの場所に親から受け継いだ鉄工所を細々と続ける鈴木鉄男(高橋長英)は76 歳の現在まで結婚もせずに一人暮らし。つい最近まで父親の介護に追われていたがその父も100歳で亡くなった。

そんな彼の周りには、商店会長の加賀(金内喜久夫)、工場を営む渡辺(坂口芳貞)、弁当屋の坪内(原康義)といった幼馴染たちが日頃から親しく付き合ってくれている。

そんなある日、突然40 年間も行方知れずだった兄の金之助(柳澤愼一)が、ふらりと戻ってきた。80 歳になる金之助には、娘ほど歳の離れた吉田樹里(土屋貴子)というお連れまでいた。

金之助は父の介護ベッドが置いてある部屋を我が物にして、金之助と樹里と鉄男の奇妙な生活が始まった。

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ちょい悪老人で飄々としていて世渡り上手の金之助を演じる柳澤愼一さん。東京のラピュタ阿佐ヶ谷で毎回この方のお声を聴いていたことに気がついた。迂闊だった。映画が始まる前に画面ではなくお声だけで「お耳拝借」と言って予告をなさっていた。誰とは知らず柔らかい優しそうなお声とだけと印象的だったが、この映画を観て、はたとこの方と結びついた。

今年、日本映画ベストテンには確実に入る佳作。是非ともご覧いただきたい。

⭐️空想
「おじいちゃんおばあちゃん国際映画祭」をするならば、『兄消える』がオープニングかクロージングに選ぶべき作品で、5月31日公開の『長いお別れ』、アメリカからは『運び屋』、イタリアからは『ナポリの隣人』、スペインからは『家へ帰ろう』、古い日本映画からは今井正監督の『喜劇 にっぽんのお婆あちゃん』を上映するといいと思う……(空想終わり)
posted by ミッキー at 08:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする