
🎬『季節はこのまま』オリビエ・アサイヤス監督、製作、脚本/フランス/105分
2020年4月、新型コロナウイルスの感染拡大によって世界中で外出制限されていた。
映画監督のポール(バンサン・マケーニュ)と弟の音楽ジャーナリストのエティエンヌ(ミーシャ・レスコ)は、それぞれの交際相手のモルガン(ナイン・ドゥルソ)とキャロル(ノラ・ハムザウィ)とともに、幼い頃に暮らしていた郊外の家で生活することにした。
何もかもが変わり、全てが止まってしまったような時間のなかで、彼らは不安を抱えながら、人生を見つめ直していくのだった。
ここ2、3日に中国や香港でコロナが増えているという嫌なニュースを聞いているので、この映画を「過去」の出来事と割り切れずに観た。思えばつい最近のことなのに遠い過去におみえてならない。
コロナ禍の最中に、中年兄弟が恋人連れで別荘に避難?できるなんてと腹立たしさも感じたが、そのコロナ禍の緊迫感があまり出ていないのが気になった。たとえばテレビニュースでフランス全土のコロナ感染率を見せるなどしてくれたら、一層、物語が深まるような気がした。
大人になりきれてない兄弟、反対に自分をしっかり主張できる女たち。クスっと笑えるセリフがけっこうあった。