1950年代末、ブラジルのボサノバがエラ・フィッツジェラルドやフランク・シナトラなど、世界中のアーティストがブラジル音楽を歌いはじめた。
そして現代。ボサノバの歴史について調べるためニューヨークからリオデジャネイロへやって来た音楽ジャーナリストのジェフ・ハリスは、サンバジャズで名を馳せた天才ピアニストであったテノーリオ・ジュニオルの存在を知る。
その足跡をたどると、彼はブエノスアイレスでのツアー中に謎の失踪を遂げていたことを知る。

ボサノヴァの名ピアニストで行方不明になった方のドキュメンタリー。それをアニメで描かれていた。街並み、お店、部屋、人物が南米の空気感を感じさせてくれた。
音楽仲間や家族、友人がピアニストのをテノーリオ・ジュニオルを熱っぽく語っていた。
音源はすべて本物で、軽やかさの中に少しだけ哀愁があった。
★1976年3月18日、テノーリオ・ジュニオールは演奏旅行で訪れていたブエノスアイレスのホテルから「買い物に行く」とメモを残し外に出たまま、行方不明になった。 当時34歳で妊娠中の妻と4人の子供を残しての失踪。
後で判明したことだが、彼はこのときアルゼンチンの独裁軍事政権の手下に過激派と勘違いされ、 逮捕された彼はその後刑務所に投げ込まれ、拷問を受け殺害された。