渡辺儀助(長塚京三)は フランス文学を教えていた元大学教授。妻に先立たれて閑静な住宅地に一人住まい。
77#歳の今は、講演会に招かれたたり、原稿を頼まれたりして適度な緊張感を持って過ごしている。
一人暮らしではあるが食事、洗濯、掃除などは怠りなく自分なりのリズムで一日を送っている。
彼は貯金の残高と生活費があと何年ぐらい持つかを計算して、自分の寿命をも計算しているような徹底ぶりだった。だがそんな老後を過脅かす「敵」が現れて……。

2024年の東京国際映画祭のグランプリ作品で長塚京三は主演男優賞を獲得した。
期待しすぎてしまったようだ。確かに主演男優賞は納得できた。長塚京三さんのお顔がこんなふうだった?と思う場面がたくさんあってそのへんげぶりに、ウナってしまった。
「敵」も正体や何を指すのかはいろいろ考えられるが、妄想が「今のは夢の中の出来事」という場面が多くて、だんだんつまらなくなってしまった。
原作は読んでないが、このような心象を文字でどう言うふうに表現しているのか、原作に興味を抱いた。