久しぶりに岐阜ロイヤル劇場に。観たのは『黒い画集 あるサラリーマンの証言』
🎬『黒い画集 あるサラリーマンの証言』堀川弘通監督/95分/1960年
東和毛織の管財課長・石野(小林桂樹)は妻と子供二人の4人家族で仕事も順調、家庭生活も円満であった。彼には同じ課の女事務員梅谷(原知佐子)と浮気をしていた。
7月16日の木曜日も、いつものように石野は、会社が終わってから新大久保の彼女のアパートに行った。だが、帰り道の駅の近くで近所に住む保険外交員の杉山とすれちがい、挨拶をかわしてした。妻には遅くなった理由を渋谷で映画を見て来たからだと言った。
その3日後、石野は会社で刑事の訪問を受けた。16日の夜9時30分頃、新大久保で杉山に会ったかどうかと質問された。会ったと言えば、梅谷との関係がわかるし、会社にも家庭にも影響が出る。とっさにそう考えた石野は、そんなところには行っていない、会った覚えはないと答えた。
その夜、杉山が向島の若妻殺しの容疑者として逮捕されたのだ。転ばぬ先の杖と用心した石野は、梅谷を品川のアパートへ引っ越しさせたが……。
今から60年以上も前のモノクロ映画。松本清張の本はほぼ読んだが映画では初めて。この日は観客も40人超えで若い方もけっこういた。
今、携帯、ラインでパッと解決できる時代を生きていると、もどかしい気持ちにさせられるが、人の心の動きは変わらないなあと改めて感じた。
彼女役の原知佐子さんは2020年にお亡くなりになったが、お母さん役、おばあさん役でしか知らなかった。若い時の原知佐子さんが観られてとても満足した。
2024年06月26日
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