🎬『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』ヘティ・マクドナルド監督/イギリス/108分
定年退職し老妻モーリーン(ペネロープ・ウィルトン)と退屈だが平穏な日々を過ごしていたハロルド・フライ(ジム・ブロードベント)に、北の果てから思いがけない手紙が届いた。
差出人はかつてビール工場で一緒に働いていた同僚女性クイーニー(リンダ・バセット)で、ホスピスに入院中の彼女の命はもうすぐ尽きると書いてあった。
ハロルドは近所のポストに返事を出そうと家を出たが、ふいに考えを変え、800キロ離れた場所にいるクイーニーのもとに、そのまま手ぶらで歩き始める……。
近所のポストに行く格好で、そのまま北の果てに、なんて無謀すぎる。女ならこうはいかない。男だからできたと感じた。
歩くのが大好きなミッキーは、喫茶店からマッサージのほぼ毎日の行動にも、敬老パス(地下鉄市バス無料でお金も5000円ほど入れてある)、携帯、水、綿のショール、手拭きタオル、おやつ袋(飴、ビスコ、落花生など)を持って行く。
だからハロルドが心配で心配でたまらなかった。ハロルドが窮地に陥った時に助けてくれる人が現れるが、もし映画でなかったら野垂れ死だ。
これはハロルドの冒険?がメインではなく、ご夫婦の歩み寄りの心優しい作品。
お二人の経験した深い悲しみ、後悔が徐々にわかってきて、初めハラハラ、後からほのぼの……という大人の作品。
原作はイギリスの作家レイチェル・ジョイスの「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」
2024年06月07日
この記事へのコメント
コメントを書く