🎬『異人たち』アンドリュー・ヘイ監督、脚本/イギリス/105分
ロンドンの新築マンションで暮らすアダム(アンドリュー・スコット)は40歳。中堅の脚本家で、今は彼が12歳に交通事故で亡くなった両親のことを書こうとしているが、うまく筆が進まない。
そんな彼は、両親と暮らしていた郊外の家を訪ねると、そこには死んだはずの父(ジェイミー・ベル)と母(クレア・フォイ)が、その当時のまま、暮らしていた。
両親は大層喜んでくれた。自分たちが死んだこともわかっていて……。
『荒野にて』『さざなみ』のアンドリュー・ヘイ監督の新作。山田太一の長編小説「異人たちとの夏」を基に作られているそうだがミッキーは「別物」と感じた。
ファンタジーミステリーの佳品。大きな新築マンションにたった2部屋だけ入居している舞台設定が良い。あの世とこの世を行き来する電車(地下鉄?)も気に入った。
死んだはずの両親に会っても、アダムには「驚き」はない……、同じマンションのもう1人の男ハリー(ポール・メスカル)との遭遇もあって、死んだ人と今生きている人が絡んでくる。
と、思わせていて、意外な幕引きになって……楽しませてくれた。余韻のある作品でアダムの孤独と優しさががヒシヒシと伝わってきた。
2024年04月25日
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