🎬『蟻の王』ジャンニ・アメリオ監督、脚本/イタリア/140分/11月10日よりヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、伏見ミリオン座他にて全国順次ロードショー公開。
1960年代、イタリア・ポー川南部の街ピアチェンツァに住む詩人、劇作家、蟻の生態研究者でもある中年男性アルド(ルイジ・ロ・カーショ)は、教え子の青年エットレ(レオナルド・マルテーゼ)と惹かれ合い、ローマで一緒に暮らし始める。
しかしエットレの両親は二人を引き離し、アルドは逮捕され、エットレは矯正施設で治療のために電気ショックを受けさせられる。世間の好奇の目の中で裁判が始まった。
新聞記者エンニオ(エリオ・ジェルマーノ)は取材を重ね、不寛容な社会に声を上げるが……。
今から80年前の話。当時としては愛し合う2人を異端視されるのは当然の時代。アルドはエットレと出会う前から公然と噂になっていて、エレットの兄もアルドに興味を示している。
それまでは見逃されていたのは、強く訴える人がいなかったからだろう。それは以前ムッソリーニがイタリアには同性愛者はいないとして「法で罰する」自体なかったからだろうか。
ルイジ・ロ・カーロは名優中の名優。一方、新人でエットレを演じたレオナルド・マルテーゼ、純真な眼差しは良いが、半開きの口元が「いかにも」でちょっと興ざめした。
2023年10月22日
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