今日から地元名古屋大須の「大須大道町人祭」。散歩がてらに行ったがあまりの賑わいで入り口で帰って来た。
🎬『ヨーロッパ新世紀』クリスティアン・ムンジウ監督、脚本/ルーマニア、フランス、ベルギー/127分
出稼ぎ先のドイツで暴力事件を起こして、連絡もしないで突然故郷のトランシルバニアの村に帰って来たマティアス(マリン・グリゴーレ)。しかし妻・アナ(マクリーナ・バルラデアヌ)は嬉しい顔はしない。関係は冷えきっているようだ。
森で何かひどく驚くものを見たせいで口がきけなくなった小学生の息子や、病身の父との関係も上手くいかない彼は、元恋人シーラ(ユディット・スターテ)とよりを戻し、心の安らぎを求めるマティアスだった。
シーラが責任者として務める地元の食品工場が、人手不足から外国人労働者を雇ったことがきっかけで、よそ者を排除する村人たちとの間に不穏な空気が流れてきて……。
『4ヶ月、3週と2日』『汚れなき祈り』の監督さん。トランシルバニアでも人手不足で困っているのに働き手はドイツに出稼ぎに行ってるという。賃金が安いのか、ろくな仕事がないのかわからないが『アジア人がこねたパンなど食べたくない」と言って不買い運動までしている。
こんな土地には空想好きなミッキーも「ここには住みたくない」と思ったし。あの寂しい深い森を8歳ほどの男の子一人で登校させてたなど日本では考えられない。
でも映画としては人間の善悪両面が正直に出ていて、さすがのムンジウ監督作品。
★トランシルバニアはラテン語で「森の彼方にある国」という意味で、この映画にも深い森(通学路にもなっている)が出てくる。
★トランシルバニアは「吸血鬼ドラキュラ」の小説の舞台になった地。
2023年10月14日
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