🎬『エリザベート 1878』マリー・クロイツァー監督、脚本/オーストリア、ルクセンブルク、ドイツ、フランス/114分
16歳でオーストリア皇妃となりヨーロッパ宮廷一の美貌と言われていたエリザベート(ビッキー・クリープス)は、1877年のクリスマス・イヴで40歳の誕生日を迎えた。
ヨーロッパ宮廷の美しい皇妃のイメージを保つために身体をコルセットでキツく締めたり、体重を気にかけたりして民衆の目を気にしていた。形式的な公務にますます嫌気を覚えていた。
そんな気持ちを紛らわすように、イングランドやバイエルンを旅し、かつての恋人や古い友人を訪ねていく中で、誇張された自身のイメージに反抗し、誇りを取り戻すために、ある計画を思いつく……。
皇妃エリザベートのことはいろいろいろな説があって興味深々だった。この作品では大胆な行動の女性としての部分と、若さ、美貌の衰えを我が身に感じて不安になる両面が、女優ビッキー・クリープスが見事に演じていた。最後の決断は意外なもので打ちのめされたが、あのシーンは忘れられない映像だった。
★住居の城内部の様子がとても現実的に描かれていて暮らしぶりがよく理解できた。
★2022年の第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でビッキー・クリープスが最優秀演技賞に輝いた伝記ドラマ。
2023年08月20日
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