2023年05月09日

イタリア映画祭2023(4)『夜のロケーション』

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映画祭最終日。午前に上映された『あなたのもとに走る』は、2019年のフランス映画の『パリ、嘘つきな恋』のリメイク。フランク・デュポスク監督、脚本、主演という作品。

内容はほぼ同じだが、イタリア版は女優は◎だが、主役が「重い」。ピエルフランチェスコ・ファビーノさんはこの映画祭の『ノスタルジア』がすこぶるよかったのでちょっと比較したせいもあるが、本家本元の主役の軽妙さが足りなかった。

🎬『夜のロケーション』マルコ・ベロッキオ監督/330分

1978年、アルド・モーロ元首相が極左テロ組織「赤い旅団」によって誘拐、暗殺されるという事件が、世界を震撼させた。

監督は6つのエピソードを設け、それぞれにパウロ6世(ローマ教皇)、モーロの妻、内務相など中心的な人物を、多角的な視点で謎めいた事件の真相を浮かび上がらせている。

330分(3500円)の長編。会場は8割が埋まっていた。

監督さんは『夜よ、こんにちわ』から20年を経て、再び「アルド・モーロ事件」をテーマに描いている。始まりはモーロがテロから解放されて病室に横たわり、それを政府高官が見つめているシーンだ。

え、生きていたのか?死体で発見されてのではなかったか……と一瞬、自分が思い違いをしていたのかと不安になりながら観続けた。史実とかけ離れた「映画」の始まりに疑問や不満はあるが、あくまでも映画として見るべき作品だった。

そんな中でもローマ法王の行い、モーロの奥様や家族の苦悩などは真実に近いと感じた。当時のことをよく知るイタリアの方々の感想はどんなものだったのだろうか。気になるところだ。

★5時間半の長編だが💤居眠りしたり、途中退場する人はいなかった。公開されることを願うばかり。










posted by ミッキー at 14:32| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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