2023年05月06日

イタリア映画祭2023(1)『ノスタルジア』

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昨日からイタリア映画祭。東京・有楽町も大勢の人で賑わっていた。伊豆高原からここまでくるのに、フランス人、タイ人、韓国、スペイン?、カナダの団体など、お国の違う人と3メートル以内で遭遇。もちろん日本の人もたーくさん観光に出ていた。

ところが有楽町朝日ホールはガラガラ。広いホールに100人ほど。ゲストさんがいる時は混んでいたのだろうか。

🎬『ノスタルジア』マリオ・マルトーネ監督/118分

レバノンのベイルートで会社経営の中年男性フェリーチェ(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)は、年老いた母親に再会するために、40年ぶりに故郷のナポリに戻ってきた。

母は上階の日当たりのいい広い部屋に住んでいたが、足や目が悪いことで一階の部屋に住み替えていた。そこは狭くて日当たりが悪く不憫に思ったフェリーチェはすみ良い住宅を買って母を介護する。だが息子が帰ってきたことに喜んだ母は、まもなく亡くなってしまう。

彼は、教会の神父、昔からの知り合いの老人たちと付き合う中で、昔、あることがきっかけで黙って別れてしまった親友のことを聞いてみたが……。


観客が少ないから期待せずに観たが、地味目だが味わいのある作品。公開もあり得るので詳しくは書かないが、ナポリを牛耳るカモッラのことが不気味に影を落として、最後までその影は付きまとう。

フェリーチェの複雑な心境や、日ごとに郷愁が強まっていく感情を見事に演じるピエルフランチェスコ・ファヴィーノ。その心の動きを音楽でも表していた。いくつかの音が(三つ編みのように)寄り合わさっているように聞こえた。

★過去を表す時は画面が狭まるという工夫もされていて、わかりやすかった。
★アカデミー賞国際長編映画賞イタリア代表作品

posted by ミッキー at 00:41| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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