郊外の幼稚園に勤めるエミリー(ステファニー・エステス)は「アーリア人団結をめざす娘たち」という白人至上主義グループを結成。教会の談話室で開かれた初会合には、多文化主義や多様性を重んじる風潮に不満を感じている6人の女性が集まった。
日頃の怒りや鬱憤をそれぞれ経験談を語り盛りあがった彼女たちだったが、教会の牧師に「そんな話題なら即、出て行ってほしい」と言われ、急遽、2次会をエミリーの家にした。
その途中に立ち寄った食料品店でアジア系の姉妹と口論になってしまう。腹を立てたエミリーたちは、悪戯半分で姉妹の家を荒らしに行くが……。
マイノリティへの偏見を持つ白人女性たちがあるトラブルをきっかけに取り返しのつかない事態になって行く、「全編ワンショット&リアルタイム進行」と描いている。

映画は幼稚園の下校時間から夜までだからワンショットではあるが時間軸は「リアルタイム」ではない。リアルタイムにする「展開」にできたのに、そのアイディアを書くとネタバレしてしまうから書かないが、面白いけどあと味はすこぶる悪い作品。
まず幼稚園の黒人の掃除婦には目も合わせず口も効かない。皆んなで食べようと自分で焼いたパイにはナチのハーケンクロイツの切り込み。そういうのが始まりの10分で出てくるから気持ちがザワザワした。
この6人は中流以下の貧しい白人たち。方やアジア系の姉妹が住んでいるところは一軒家で高級とまではいかないが彼女たちよりうんといい家で、ピアノ、や電気製品が揃っている。
「パスポートを無くせば、あいつらは困るから、それを探せ」とばかりに、家中をぐちゃぐちゃに……、アホな女たちだ。1人ひとりならできないが団結すると歯止めが効かない。それからの顛末は劇場でどうぞ。