2023年03月20日
大阪アジアン映画祭2023(9)受賞作品発表 『本日公休』
グランプリ『ライク&シェア』インドネシア/ギナ・S・ヌール監督(インドネシア)
来るべき才能賞 クー・チェンドン『黒の教育』監督(台湾)
ABCテレビ賞 『四十四にして死屍死す』ホー・チェクティン監督(香港)
薬師真珠賞 ルー・シャオフェン 『本日公休』(台湾)
JAPAN CUTS Award 『朝がくるとむなしくなる』石橋夕帆監督
芳泉短編賞『燕は南に飛ぶ』リン・モーチ監督(アメリカ、カナダ、中国)
芳泉短編賞スペシャル・メンション『できちゃった⁈』パン・カーイン(台湾)
観客賞 『本日公休』フー・ティエンユー監督(台湾)
🎬『本日公休』フー・ティエンユー監督/台湾/106分/海外初上映
アールイ(ルー・シャオフェン)は40年の間、常連客に支えられて理髪店を営んできた。それなりに問題はあるが子どもらは独立して、彼女の日々は穏やかに過ぎていく。
そんなある日、遠くの町から通い続けていた男性客が病で来られなくなったことを知ったアールイは、店に「本日公休」の札を掲げ、彼の散髪をするために、古い愛車VOLVO 240GLに乗り込み駆けつけるが……。
この地味な台湾映画に心を奪われた。ミッキーが50年間ずーっと通っていた美容院の先生のことも思い出して涙がとまらなかった。先生も入院した顧客に病院に行ってシャンプーや頭皮マッサージしていたこと、一式に道具が詰まった大きな鞄も思い出した。
20年ぶりに復帰されたルー・シャオフェンのことは知らなかったが、ハサミやカミソリを持つ手は熟練の理髪師のように感じた。
撮影場所は監督のお母さまの今も営業されているお店。お店のガラスには「家庭理髪」と書いてあって「学生頭、山本頭、西装頭、平頭」と書いてあった。会場には監督のお母さま来阪。お店に「本日公休」の札をかけてきたのだろう……。
この記事へのコメント
コメントを書く