2023年03月12日

第11回シニア女性映画祭・大阪2023 未来を変える

昨日は朝から豊中のステップホールで開催されるシニア映画祭に行った。去年は行けなかったが今年は例年になく観客が多くなっていて驚いた。男性の方も例年より多い。大方はシニアだが、若い方もちらほら。映画が終わるごとにトイレタイムと言ってくれたなどシニアへの心遣いも嬉しい。

大阪アジアンの映画祭中なので2本だけ観たがなかなかの力作、問題提言作だった。

🎬『わたしの描きたいこと』クオン・ヒョ監督/韓国/93分/2012年

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2007年、日本の絵本作家の提案で日・中・韓の絵本作家がそれぞれ平和の絵本を作り、それぞれの国で出版することになった。

韓国のクオン・ユンドクさんは元従軍慰安婦の花ばあばシム・ダリョンさんの物語を書くことにした。「慰安婦」は日中韓すべてに関わる問題。しかし制作途中で日本の出版社から修正依頼が来た。

筆で墨を使って細かく描くクオン・ユンドクさん。花ばあばと趣味の押し花や生活の様子はニコニコ話すが、当時のこととなると口籠もってしまう。

出来上がった絵本には、日本軍の兵士に押し倒されているところも、その部屋の中に様子も描かれていく。どれぐらいに年齢の子がみるのだろう。日本の出版社からクレームがついたのも分かるし、クオン・ユンドクさんの「描きたい」気持ちもひしひしと伝わってきた。一回見ただけでは分からないところがあったが貴重な作品なのでチャンスを待ちたい。

★原画は表現の不自由展2022京都・神戸で展示された。

🎬『東京メトロ『非正規』物語(劇場版)』松原明・佐々木有美監督/日本/82分/2021年

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東京メトロ売店の非正規女性たちは正社員との格差差別に立ち上がり、組合を結成。直談判と座り込みで少しずつ改善を実現。支援の輪を広げ、2020年の最高裁・判決まで頑張り抜く。彼女たちの8年間の闘いのドキュメンタリー

観客の方が、これ2回目だけど面白いから今日きたのよと話していた。実に面白かった。腹が捩れるぐらい笑って、闘争の替え歌で拍手まで起こった。それも2回も❗️

東京メトロの売店は今では小さなローソンになったが前はたくさんあった。そこで働く人は正社員、非正規社員A とBの3段階あって、闘争をするおばちゃんたちはB。「私たちの働きなら、給料20万円ぐらい貰ったっておかしくないのにやっと14万」と言っていた。

今の時代にぴったりのドキュメンタリーだった。


posted by ミッキー at 01:40| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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