2022年の私の劇場で観た作品ベスト10 生田佳代(大垣)
1『レイジング・ファイア』
ベニー・チャン監督の遺作であるしニコラス・ツェーが出演しているので、大雪の中、見に行った作品です。
ニコラス演じる元刑事の怒りのすさまじさ…まさにタイトル通り「怒火」です。
こんな激しいアクションドラマを撮れる監督は現れるのだろうか、そんな事を感じました。
2『悪なき殺人』
冒頭のシーンから、次のエピソードまでの飛びっぷりにビックリしていると次から次へ場面が変わり、映画の全貌が徐々に分かってきます。
「人間は偶然には勝てない」というキャッチコピーも、こういう事なのか…と納得。
冒頭とラストのエピソードの使い方がシブイですね。
3『恋人はアンドロイド』
生身の人間とつきあって嫌になると、この映画のようなアンドロイドにいやされてみたい気もするが…主人公のイライラ感じ「情が移っても所詮キカイじゃん!!」というストレスも、またむなしい…アンドロイド演じた俳優さん、スゴい!!でベスト10入り。
4『声もなく』
「卵の移動販売」でなんとなく懐かしさと暖かさを感じたのも束の間、まさかこの2人が結構エグイ仕事を請け負っていることなビックリ。
2人のうち、年上のチャンボクの、信心深いわりに、やっていることはエグイという対比に、心がゆるむ。
実は全編、現実はエグイのに、ほのぼのムード。そして抜けてる、ゆる〜い感じですが、ラストの「現実は、こんなもんではイケナイ」みたいなほろ苦さがよかったです。
5『英雄の証明』
報道され、ある事柄が世間にでると、コトが大きくなるなぁ…と、事実ってなんだ?を問いかけてくる作品でした。映画見ている私には主人公の彼がついた嘘は「少し具合がわるいからこういう事にしておこう」
とついたことが分かるが、知らない人から見たら嘘は嘘…。
全方位に「自分」という存在をさらす怖さを感じた作品でした。
6『PLAN75』
現実にこんな法案がでそう、そんな殺伐とした世相を反映しているような…。
映画の中で「PLAN75」のポスターに何かぶつけている人物がいたけど私も同じ気持ち。ただ賠償千恵子演じる彼女のように一人だと、孤独死したら、迷惑をかけるとかいろいろ考えるとゆらぐなぁ〜と、自分の行く末を案じます。
7『犬王』
犬王と友魚が出会ってからの疾走感がヨカッタ!!
後半のライブシーンは自分が観客になって見ているような臨場感を感じることができました。
8『FLEE』
主人公の彼がたどった人生も、大変だったと思うが、モスクワで警察に呼び止められ、彼はなんとか解放されたが、警察なのに多分ひどい仕打ちをされたであろう少女のエピソードが心に鋭くつきささりました。
9『プアン〜友だと呼ばせて』
死期がせまった友人が連絡してきて…とくるとお涙ちょうだい路線かと思いきや、ロードムービーになる。旅のお供はカセットテープ!!
そして死期のせまった彼のどうしても伝えたかった事にたどり着くまでの展開が素晴らしかったです。
10『RRR』
インド映画は『ムトウ踊るマハラジャ』にはじまり、あの唐突にはじまるダンスが好きなのですが、この映画にもありました!
『Nattu Nattu』です。キレッキレッのダンスシーンが、めっちゃ面白いです。
前半の少年を助けるアクションシーンにも口あんぐりでした。どう見ても、主人公2人どちらも命を落としていてもフシギじゃないのに…ダンスにアクションに、お腹いっぱいでした! ごちそう様。
2023年03月01日
この記事へのコメント
コメントを書く