2022年11月01日

第35回東京国際映画祭2022(7)『孔雀の嘆き』『エゴイスト』

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映画祭も7日目となった昨日、お腹の調子が悪くなって、早々に宿に帰ってとりあえず寝た。起きたのは日付けが変わっていた。4時間寝てたらしい。そこで起きれば良かったが、トイレと水を飲んで着替えもせずに、また寝た。今朝起きたのが6時半。よく寝た。

シャワーを浴びて帰り支度。映友さんたちからいただいたお菓子、漬物などを詰めた。

🎬『孔雀の嘆き』サンジーワ・プシュパクマーラ監督/スリランカ、イタリア/103分/コンペティション部門

両親が亡くなった青年のアミラは下に四人の弟妹がいて、スリランカ・コロンボにある廃墟ビルの屋上で寝起きしている。一番下は赤ん坊。すぐ下の弟が子らの面倒を見ていて毎日毎日、食べるだけで精一杯だ。

その上、妹が心臓の病を抱えていて入院中。どんなに働いても追いつかない状態に追い込まれていた。

そんなアミラの陰日向ない働き方を見て、運転免許も持っていたのを見込んで、儲けの多い仕事を世話してくれる人がいた。

大喜びのアミラだったが、仕事の内容は……。

その仕事とは、子を身籠ったが、産むことが出来ない事情のある女たちを集めて、産んだ子を養子斡旋する仕事だった。彼は大きなトラックで(表向きはお菓子を乗せているがお菓子の段ボールの奥にもう一つ仕切りがあり、そこに妊娠中の女たちを匿い輸送する仕事だった。

日本でも最近そういうのを見たな、と思い出した。ソン・ガンホ主演、是枝監督の『ベイビー・ブローカー』だ。これは人情も加味されているが『孔雀の嘆き』は辛い、暗い作品。スリランカでこんなに妊婦さんが集まってくるのかと驚いたが現実はどうなんだろうか。

🎬『エゴイスト』松永大司監督、脚本/120分/コンペティション部門

エッセイスト・高山真の自伝的小説「エゴイスト」を、「トイレのピエタ」の松永大司監督が映画化。

14歳の時に母を亡くした浩輔(鈴木亮平)は、田舎町でゲイであることを押し隠して過ごしていた。今は東京でファッション誌の編集やカメラマンをして自由気ままなマンション暮らしをしている。母の命日だけは父(柄本明)がいる実家に帰っていた。

そんなある日、病気の母(阿川佐和子)を抱えて働くパーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)と出会う。浩輔と龍太は惹かれ合い、龍太の実家に行って母とも親しくなって行くが…。

エッセイスト・高山真の自伝的小説「エゴイスト」を『トイレのピエタ』の松永大司監督が映画化。これ、日本映画中の一番の作品。主演の鈴木亮平さんの演技が光っていて、死相漂う阿川のお顔のメイキャップも良かった。公開が来年2月。


posted by ミッキー at 06:50| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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