2022年10月27日
第35回東京国際映画祭2022(3)『へその緒』『わたしのお母さん』
携帯を紛失した。年に数回、持ち物紛失騒動を起こすが、決まって気持ちがふわついている時だ。
一年に一回の姉妹3人での会食、シドニー在住の娘が来た時、そして映画祭……今回は映友さんにメールをした場所が特定できたので、そこからの行動をたどって行けたので、きっとあそこだ!と予想できて助かった。しかし一番可能性の低いところにあったので、もう自分の思い込みの強さには辟易した。
まあ携帯が無事だったから良かったが、三点確認(財布、携帯、iPad)を忘れずに!に気をつけて映画祭を、楽しむぞ〜〜(雄叫び)いや(雌叫び)
🎬『へその緒』チャオ・スーシュエ監督/中国/96分/アジアの未来部門
モンゴルの都会で馬頭琴を現代的にアレンジして演奏するミュージシャンのアルスは、兄一家と暮らす老齢の母から携帯に連絡があったので、折り返しかけて見ると、かけたことも、次男のアルスの名前も覚えていない。気になって兄一家の住む地に車で向かう。
そこには檻のようになった部屋に母はぼんやり座っていた。時には脱出してしまう認知症の母を兄夫婦がやむなく檻に入れているが「家に帰りたい、帰りたい」と言う母。アルスは兄が止めるのも聞かず、5年前まで住んでいた草原の家に母を連れて行った。
人の手を借りて一応住めるようにするが、母はすぐどこかに行くので長い綱を母につけてアルスと離れないようにした。家に帰って来たのに、また「家に帰りたい」といい募るのだった。
中国の作品。きっとモンゴルの平原で撮影されたのだろう。大画面から溢れるばかりの大平原の天候の移り変わりの中で人間の営みが手探りで描かれていた。惚けた母の求める「家」はどこか……そこにはどんな思い出があったのか幻想的な音楽と共に探っていくロードムービーの末に見る母の笑顔に感動した。
★最後に流れる女声の歌声は、地声も頭声も見事にひとつづきになっていた。
🎬『わたしのお母さん』杉田真一監督、脚本/106分/Nippon Cinema Now部門
三人姉弟の長女として生まれた夕子(井上真央)は、天真爛漫で人付き合いの良い母・寛子(石田えり)には幼い時から苦手な部分があった。
今は長男夫婦と実家で暮らして孫の世話をしながら暮らしていた母だったが、ボヤ騒ぎを起こしてしまい、やむなく夕子としばらくの間同居することになった。夕子の夫も快く迎えてくれたが、数日後、弟夫婦から私物一切を送りつけてきて……。
ミッキー寛子と言えそう……反省。娘が上京しているのでよくアパートに泊まった。ご本人さんより馴染みのお店の人と仲良くなったり、いい銭湯えお見つけたり、それで文句は言われたことはなかったが、複雑な気持ちで観てしまった。
きっとコロナ禍になってホッとしているかもしれない。
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