🎬『向田理髪店』森岡利行監督、脚本/108分
昔、炭鉱町だった筑沢町で、親から継いだ小さな理髪店を営む向田康彦(高橋克実)。ある日突然、東京で働く息子・和昌(白洲迅)が帰郷。会社を一年で辞めて来て「専門学校に行く金を一年で貯めて、理容学校に通って、この店を理髪店プラスカフェにして継ぎたい」と言い出した。
自分の若い時の苦い経験があるので複雑な心境の康彦だったが、和昌は近所の運送会社でバイトを始める。
そんな中、市役所で開かれた地域振興についての集まりで康彦と和昌は町の活性化で意見が分かれて……。
直木賞作家・奥田英朗の同名小説を映画化。主演が初めての高橋克実が自然体で演じていた。でもストーリー展開には新鮮さがない。
ちょうどいい田舎具合。のんびりできる様子だけど旅館はないみたいだし、誰かの離れを借りて住みつくのもいい……と思うが田舎の付き合いは嫌だ。放っておいてほしいのにいろんなこと言われるのも嫌だ。陰で言われるのはいいが「皆んながこう言ってる」などを面と向かって言ってくるのは嫌だ。「あ、そうですか、それ、ほぼ合ってますよ。ご苦労様!」と言うだろう……等々頭でいろいろ「私が暮らすならどうする」と考えながら見た。
今の田舎はきっとこんなもんじゃないと思うし、親子関係もこんなもんじゃないだろう。だからこそ、観ていてほのぼのしてくるのかな。
★福岡市大牟田市の自然と美しい景色と高橋克実さんと富田靖子さんのご夫婦円満ぶり(床屋の外の椅子に座って二人してお茶を飲むシーンがいい)が良かった。
2022年10月15日
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