🎬『秘密の森の、その向こう』セリーヌ・シアマ監督、脚本/フランス/73分
大好きだった祖母(マルゴ・アバスカル)を亡くした8歳の少女ネリー(ジョセフィーヌ・サンス)は両親に連れられて祖母が住んでいた森の中の一軒家を片付けに来た。
だが少女時代をこの家で過ごした母(ニナ・ミュリス)は、何を目にしても祖母との辛い思い出にいたたまれなくなって家を出て行ってしまう。父親だけが後片付けする間、ネリーは森を散策するうちに、母マリオンと同じ名前を持つ8歳の少女(ガブリエル・サンス)と出会い親しくなる。
少女に招かれて家に入ると、そこは「おばあちゃんの家」だった。
フランスの女性監督さんの代表みたいな方。『水の中のつぼみ』『燃ゆる女の肖像』『トムボーイ』とミッキー好みの作品がずらり。
新作は祖母、母親、幼い娘の三様のかかわり合いを写し撮っている。
8歳ぐらいの少女だから、森の中に不思議な建物があったり、自分の母親の少女時代と遭遇したりしても、恐怖を持たずに行動できる最後の「年齢」だろう。この二人は映画初出演のジョセフィーヌ&ガブリエル・サンス姉妹。チラシを見てわかるように半分「夢見ている」という微妙な表情が秀逸だった。
73分の尺だが余韻が深く「はい、次の映画」とは行かなかった。
2022年09月23日
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