
🎬『キングメーカー 大統領を作った男』ビョン・ソンヒョン監督、脚本/韓国/123分
1961年。韓国東北部の江原道で薬剤師をするソ・チャンデ(イ・ソンギュン)は、世の中を変えたいという強い思いから野党の新民党に所属するキム・ウンボム(ソル・ギョング)の選挙事務所を訪ねて、選挙に勝つための戦略を提案した。
その結果、ウンボムは補欠選挙で初当選を果たし、次の国会議員選挙では地元対立候補を破り、新進気鋭の議員として注目を集めるようになった。その後もチャンデは影の参謀として活躍するが、勝利のためには手段を選ばないチャンデに、理想家肌のウンボムは次第に自分との距離を感じ始めて……。

第15代韓国大統領・金大中(キム・デジュン)と彼の選挙参謀だった厳昌録(オム・チャンノク)の大統領選の裏を描いた。監督は『名もなき野良犬の輪舞』(これもソル・ギョング主演)のビョン・ソンヒョン。
終盤にいくほど緊張感が高まって前に乗り出して観てしまった。韓国スターの中心に位置するソル・ギョングを相手役に、あまりお顔の馴染みのない(『パラサイト〜』では金持ち一家のお父さん)イ・ソンギュンだが、響きの良い声、演技力など申し分ない男優さん。
ソル・ギョングの役は金大中がモデルで、イ・ソンギュンの役は金大中氏を大統領にするためにはどんなことでもやる男。この映画でやられていることは真実としたら「よくぞ作った!」と思う。