音楽的にはいちゃもん無し!だった。それだけでもミッキーは満足したが、内容もけっこうサスペンスが効いていて、お年寄りの「オレオレ詐欺防止」キャンペーンにもなりそうなストーリーだった。
🎬『1640日の家族』ファビアン・ゴルジュアール監督、脚本/フランス/102分
生後18カ月のシモンを里子として育てたアンナとドリス夫妻(メラニー・ティエリーとリエ・サレム)は、自分たちの子ども2人とシモン(ガブリエル・パビ)を兄弟同然に、4年半の幸せな月日をおくっていた。
そんなある日、シモンの実父エディ(フェリックス・モアティ)が息子を手元で育てたいと言ってきて……。

4年半という長い間、預かった子どもに愛着がわくのは当然のことだ。だが、預かるための「教え、規則」があったはず。 その覚悟が見えてこなかった。
自分たち家族の4年半と同じだけ、実父エディにも苦しみの4年半があって「息子と一緒に暮らす」を心の拠り所となっていた。不器用な男である実父目線で一本の映画ができそうだ。
最後の締めくくりもいただけない。「偶然」の出会いでアンナは納得したが、その偶然がなければずっとひきずっていたのだろうか。
涙など一滴もでなかった。