第2次世界大戦中の1940年。アウシュヴィッツ強制収容所に移送される人々の中に、戦前のワルシャワで「テディ」と呼ばれて人気のあったボクシングチャンピオンのタデウシュ・ピトロシュコスキ(ピョートル・グロバツキ)がいた。
収容所では「77番」と付けられて、過酷な労働に従事させられていた。そんなある日、司令官たちの娯楽として、リングに立たされることになって……。

実話。この作品が一日も早く観たかった。音楽が煽りすぎる部分が気になったが、大道具、小道具にも抜かりなく、当時の雰囲気がよく出ていた。
タデウシュ・ピトロシュコスキが可愛がった少年、若い看護婦さんの若い人が自分の意志を通して死していったのが切ないが、生き残ったテディがその後の人生で行ったことが描かれていたので、一層、作品に深みを与えていた。
🎬『夜明けの夫婦』山内ケンジ監督、脚本/135分
夫の両親と同居する33歳のさら。子どもはまだいない。義母の晶子は遠慮がちながらも子作りを催促してくる。
だが、コロナ禍で自宅仕事になって毎日顔を合わせているうちに、すっかりセックスレスになっていた。しかも夫・康介は浮気をしている様子。
義母の晶子は年老いた母をコロナで亡くしたこともあり、孫の顔を見たいという強い欲求で精神が不安定になって……。
料理で言えば「生焼け、生煮え」で見ていてイライラしてきた。セックスシーンもセックス中のセリフもベタベタ。
『ミツコ感覚』『友だちのパパが好き』の監督作品とは思いもよらなかった。
🎬『ボイリング・ポイント沸騰』フィリップ・バランティーニ製作、監督、脚本/イギリス/95分
一年で最もにぎわうクリスマス前の金曜日。ロンドンにある人気高級レストランのオーナーシェフのアンディ(スティーブン・グレアム)は、家庭の問題や衛生管理で評価を下げられるなどトラブルが相次いだ。
そんな中、アンディは店をオープンさせるが、あまりの予約の多さにスタッフたちは混乱状態になって……。

舞台は人気「高級」レストランとは驚き。そんなお店が予約過剰にするなんて言語道断。ましてやクリスマス前後なら特に注意しなきゃ…。
お客様のいる場所、調理する場所、もっと奥の事務所?をワンショットでする必要あるのか疑問。観たあと大きく息を吸いたくなって、周りに人がいないか確かめてマスクを取って深呼吸した。