2022年07月20日

第30回レインボー・リール東京〜東京国際L&G映画祭〜(4)『沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜』

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大阪・梅田にあるテアトル梅田の閉館ニュースを知った。螺旋状の階段を降りて行く上品な映画館だった。年に2回ほどしか行っていなかったが、大阪ではここでしかかかっていない作品があるので関西の方はショックだろうなと思う。同系列のシネ・リーブル梅田にその分も頑張って長続きしてほしい。

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『沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜』松岡弘明監督/103分

老舗ゲイバー「九州男」の2代目店主・かつきママこと川田美輝さんは、自分らしく生きるために、故郷の沖縄を出たのが20代後半。それから約10年後、両親にゲイであることをカミングアウトした。

そして、今はパートナーのご両親共々親しくお付き合いできるようになった。どうやって分かり合えたのか。故郷の沖縄県那覇市を巡りながら、家族・友人らとカミングアウトした当時を振り返り、今だからこそ言える当時のことを語り合ったドキュメンタリー。


かつきママさんの飽きさせない語り口で笑ったりホロっとさせられたりして観た。特に実の兄に告白した時の話は、 沖縄から上京してきた兄がくる日は仕事が忙しくて、自宅でなくお店「九州男」に来てもらった。お店が終わってからどこかで食事しようと歩いている時、もうわかっていると思って軽くカミングアウトすると、兄はその場でしゃがみ込んで「今までわかってあげれなくてすまない」と大声で泣き出した。その場面を想像するだけで熱くなった。

監督さんを始め、かつきママ、この作品で歌を担当した下地正晃(シンガーソングライター)さんがゲストで登場。司会はアバウトガールズさん。それと下地さんの生歌声で2曲、披露していただいた。

★松岡弘明監督から

今回のドキュメンタリー映画の製作は、ゲイであることをカミングアウトできずに母親を癌で亡くしたことがキッカケでした。一番大切な存在のはずの母親と向き合えずに先立たれてしまったことを後悔し、カミングアウトして分かち合う世界線はなかったのかを考えていました。年月が経ち、かつきママのカミングアウト・ストーリーを「九州男」で聞いたとき、これが自分の知りたかったカミングアウトの理想的なエンディングだと思いました。こんな可能性もあるんだということを、ぜひとも映像で伝えたい。そんな想いで、今回の映画を製作することにしました。
posted by ミッキー at 08:55| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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