1945年。終戦直後のレニングラード。第二次世界大戦のドイツとの戦いで街は荒廃して市民は心身ともにボロボロになっていた。
傷病軍人が収容された病院で働く看護師のイーヤ(ヴィクトリア・ミロシニチェンコ)は、PTSDを抱えながら働き、パーシュカという子供を育てていた。しかし、後遺症の発作のせいでその子供を死なせてしまった。
戦友のマーシャ(ヴァシリサ・ペレリギナ)が戦地から帰還する。パーシュカの本当の母親だ。彼女もまた後遺症を抱えながら、自分たちの生活を立て直そうとするが……。

この邦題が良いのか悪いのか判然としないが、映画選びの時に「そそられる」ものではなかった。実際に見ても違和感はあった。
前知識なしで見たが、彼女たちの行動に疑問符がたくさん出たが、最後に「そうだったのか!」と氷解した。
ハンサムでもなく背も低い若い男が相当な身分の高い金持ち息子だったり、聡明さがある女2人が、戦下、辛い境遇であったとは、思いもかけなかった。
★ 第72回カンヌ国際映画祭ある視点部門で監督賞と国際批評家連盟賞を受賞。