ある夏の日の夕方、雨の公園でびしょ濡れになっていた10歳の少女・家内更紗に19歳の大学生・佐伯文(松坂桃李)は傘を差し出した。伯母に引き取られて暮らす更紗は家に帰りたがらず、文は彼女を自宅に連れて帰る。更紗はそのまま2カ月を文の部屋で過ごし、やがて文は更紗を誘拐した罪で逮捕される。
文は加害者、更紗(広瀬すず)は被害者として生き続けていたが、事件から15年後に偶然に再会する。

150分、静かな画面から目が離せなかった。
当事者二人は、15年前の事件は忘れようもないが、全くの他人でもネット検索すればすぐに出てくる。
誤解がひとり歩きす怖さ、癒えない心を持ち続けて、ひっそり生きる様子が静かに丁寧に描かれていた。
★「松坂桃李」が自身の光を落として演じていることに驚いた。