2022年03月21日

第9回グリーンイメージ国際環境映像祭オンラインより『森を守るまなざし(仮題)』『険しき道をあゆむ人〜春山に咲く花(仮題)〜』

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🎬『森を守るまなざし(仮題)』ヴァジヘ・ラザヴィアン監督、製作/イラン/24分

イランの地方都市近郊の村に貴重なイチイの木の原生林がある。 村人たちは自分たちの生活を守るだけの本数を糧に、土産物をつくったり、染め物の原料と
して生きてきた。ところが最近、盗伐される被害が続出。切ったばかりのイチイの木は血の涙のような切り口をあらわにしていた。

イチイは成長が遅く一年間に約1ミリと少ない。育った木は細工がしやすく、水パイプの吸い口などに重宝され、根や茎は毒を含んでいるがガン治療に役立つらしく、グループで盗抜は後を絶たない。

村人もイチイの木の価値を知らずに生活していた無垢な人々だが、危機を感じて自衛する姿も追っている。

盗抜の後、火をつけるグループもいて消火するが、その用具がなんと水鉄砲の大型のもので、水はポリタンク(20リットルぐらい)で運んでいた。今まで大規模な山火事にならなかったことが奇跡のように感じた。

🎬『険しき道をあゆむ人〜春山に咲く花(仮題)〜』グァンロク・リー監督/韓国/48分

小柄だが日焼けした肌に優しい目をしたイム・ギジョンさんは韓国最後の「歩荷」だ。山の麓から時には100キロほどの荷物を背負子に結びつけて、雪岳山の頂上にある庵や山小屋に運ぶ仕事だ。帰りは無料でゴミなどを持ち帰る律儀さだ。

登る道々で咲いたり実ったりする草花に目を止め、鳥や動物の行動に季節を感じている。背には重い荷物はあるが心は軽やかで慰められている様子だ。

ギジョンさん麓に住む障害のある奥さんを気遣って「薬はのんだか」「今日は早めに帰るよ」などと携帯電話で連絡していた。優しさに溢れる作品だった。

★難を言えば、道々に咲く花を高感度カメラで一気に咲かせて「見せて」くれたが、ミッキーは「そのまま」つぼみでよかったのにと思った。自然の中で、そこだけ異質に感じた。

★ 途中、監督さんが一度担がせてもらっていたが一歩も進めなかった。


posted by ミッキー at 10:55| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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