1938年、ロンドンに住む9歳のマーティンの家に、素晴らしいバイオリンの才能を持つポーランド系ユダヤ人の少年ドヴィドルが父親と一緒にやって来た。父親は息子の才能を花開かせたいと、理解あるバイオリン教師であり、資産家のマーティンの父親に預かってもらうために連れてきたのだ。
息子のマーティンは独占していた部屋は彼と同室となって腹を立てていたが、それでも同年代同士仲良くなっていった。
やがて、より腕をあげたドヴィドルは、マーティンの父親の計らいで、21歳でオーケストラ付きのデビューコンサートを開催するが、当日のリハーサルを終えてから、行方不明となってしまう。
父親は大きな借金を背負い失意の生涯を送るが、息子マーティンは一日たりともドヴィドルのことを忘れなかった。それから35年経って……。

音楽ものはあまり期待せずに観るに限る!と一応クラシックを学んだミッキー、点は辛い。が、この作品に限ってはいちゃもんなし!
始まりはどこか地方都市の音楽コンクール場で(いろんな楽器で独奏)最後に男の子がバイオリンを弾くが、その前に弓に松ヤニをぬって(本当はこの作業は舞台裏でやる)から、その松ヤニの袋にキスをしているのを目にしたマーティン。それはドヴィドルが必ず演奏するときに行う実父への感謝と敬意をあらわす行為だった。
彼はこのコンクールの審査員として来ていて、驚いて後からその男の子に、誰に師事しているのか聞いたところから、長年、気になっていたドヴィドル探しが始まったという顛末。
ここから、ユダヤ人のドヴィドルの数奇な運命を辿っていくが、それは劇場でご覧ください。
★ヴァイオリン演奏は台湾のレイ・チェンRay Chen
1989年3月6日生まれ。台湾出身のオーストラリア人ヴァイオリニスト。4歳でヴァイオリンを開始し、98年には、長野オリンピックの開会記念コンサートに参加。ヴァイオリンの貴公子」と呼ばれている。練習風景、演奏と3回、唸った❗️