🎬『明日をへぐる』今井友樹監督、撮影、録音/73分/岐阜シネックスにて
土佐和紙の原料となる楮(こうぞ)をめぐる山里の人々の暮らしを記録したドキュメンタリー。
コウゾがどんな植物(木)か、今作ではじめて知った。木はすぐ伸びてそれを切って湯気で蒸らして、熱いうちに木の皮をむいて、向いた紐のような皮についた黒い部分を特別な包丁で削いでいく。その削いでいくのを「へぐる」という。
それから乾かしたり、ゴミを取り除いて……、やっと和紙ができる。何人もの村人たちが助け合って作っている和紙は1000年以上の耐久性がある。この手間のかかるしごとに継承者がいないらしい。

🎬『太陽の墓場』大島渚監督/87分/1960年/岐阜ロイヤル劇場にて
大阪のドヤ街で生きる人たちを描いた情け容赦ないドラマ。当時のドヤ街の物凄さが半端じゃなかった。それに豪華な俳優さんたちばかり。
きっぷのいい炎加世子さんは不明で、佐々木功さんがご存命。そのほかの方々はお亡くなりになったかたばかり。左卜全さんはセリフなしで死体を始末するゴミ屋、2メートル以上ある巨漢の俳優さん羅生門という人も出ていた。
汚い映像で喧嘩ばかりだったがエネルギーに満ちていて見飽きなかった。