3年前に起きた女子高生いじめ自殺事件の真相を追う由宇子(瀧内公美)は、ドキュメンタリー製作者として信念を持って取材に走り回っている。曜日によっては、父親・正志(光石研)が自宅で経営する学習塾を手伝い、正志との二人暮らしはなんの不満もなかった。
しかし、政志の思いもかけない行動により、由宇子は自身の信念を揺るがす選択を迫られて……。

152分、あっという間だった。
春本監督の『かぞくへ』は2016年の東京国際で観たが、その時の映画祭で一番印象深く、いまだにあの二人はどうしているのかと時々思い出している。
由宇子の天秤も(なんとぴったりな題名だろう)きっとこの映画をみて何年か経っても、今、どうしているんだろう…と思い返すはずだ。
映画を観て自分ならどうするだろうかと、見終わってからそれぞれの気持ちの中で映画が「紡がれる」 そんな不思議な力のある作品だ。
★シネマジャーナル(白)のインタビュー記事をご覧いただきたい。http://cineja-film-report.seesaa.net/article/483325077.html