🎬『モロッコ、彼女たちの朝』マルヤム・トゥザニ監督、脚本/モロッコ、フランス、ベルギー/101分/8月13日よりTOHOシネマズシャンテ、名古屋伏見ミリオン座にて全国ロードショー公開
大きなお腹を抱えてカサブランカの街をさまよい歩くサミア(ニスリン・エラディ)。イスラム社会では未婚の母はタブーだ。彼女は美容師だったがそんなお腹ではどこも雇ってくれない。寝るところもない。
小さなパン屋を営むアブラ(ルブナ・アザバル)は一度はサミアを断ったが、店の近くでずっと行く当てもなく座っているのをみて、彼女を一晩だけと言って店に招き入れた。
アブラは夫の死後、幼い娘のワルダを抱えて必死でパンを売って生活をしていたが、縁あってサミアと過ごすようになって……。
モロッコと聞いてもどこにあるのかわからない。早速調べてみたらアフリカ大陸の北西部にあって、四季があって、この映画の舞台である旧市街地は迷路のようになっている迷宮都市といわれている。
そんな細い道にある小さなパン屋さんで赤ちゃんが産まれるまで、祖母から教え込まれたパン作りで、お店を繁盛させたり、一人娘の遊び相手になったりとだんだん明るい兆しが見えてくる作品。
生真面目でいつも暗い顔をしている母親に『灼熱の魂』のルブナ・アザバルさん、赤ちゃんを産んだら養子に出すと決めているサミアを演ずる新人女優さんが、しなやかに連帯する姿を見ていただきたい。
★手作りパンの教室に行ったような気分になって、お腹がグルグルッとなってしまった。
2021年08月03日
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