🎬『はるヲうるひと』佐藤二朗 原作、監督、脚本、出演/113分/栄センチュリーシネマにて
とある島に置屋が数軒あって、本土から日に2度来る連絡船は、島の住民やそれ目的の男たちを運んでいる。
置屋の経営者哲雄(佐藤二朗)は、凶悪な性格で恐れられ、腹違いの弟得太(山田孝之)を子分のようにこき使っていて、得太の妹のいぶき(仲里依紗)は心身ともに患っている。この置屋で働く4人の女たちは、女を売らなくても怒られないいぶきに皆嫉妬していた。
佐藤二朗さんが話も脚本も監督も出演もしている。佐藤二朗ワールド作品。
靴底にこびりついたガムみたいにミッキーの記憶に「あ〜思い出したくな〜い!」場面がべったり。
よくスーパーに行くと魚売り場「♪〜サカナ、サカナ、サカナァ」と流れているが、その日ずっと頭にこびりついてしまう。目の当たりにした映像はそんなのよりもっとひどい。
なにせこの島には「幸せ」な人など1人もいない。(哲雄の妻子は幸せそうにしていたが……)と言ってけなしているわけではない。隠された秘密もあって緊張感が薄れることもなく見せてくれたが、なぜ今、これを?という気持ちと、この島から出られないと思っている閉塞感が堪らなく嫌だった。
2021年06月05日
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